my princesses２ (ページ40)

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(JS side)

マネージャーヒョンに宿舎へ送ってもらって、3人でスンチョルの部屋の前に立つ。

JS「…ノック、誰がする？」
JH「シュア…？」
『わたしがしようか…？』

別に気まずいわけじゃない。だけど、会社の大人達からエスクプスのお休みを告げられた時、なんとなく。誰も言わなかったけど、僕たち3人ともAが活動休止していたことが頭に過って。

僕らがウジウジと誰が扉をノックするかしないかと言っていれば、向こう側から扉が開いた。

SC「何してんの…？」

びっくりした表情であろう僕たちを見て、クプスはクスリと笑い、「入って」と中に招き入れた。

JS「スンチョラ」

適当に腰を下ろし、数分。いや、体感時間が数分で実際はそんなにも時間が経っていなかったのかもしれないけど、沈黙が生まれる。その空気を切ったのは僕だった。名前を呼ぶと、スンチョルは顔を上げて小さく微笑んだ。

SC「ごめん、迷惑かけて」
『迷惑なんかじゃ…！』
SC「俺さ、最近仕事に対して不安なんだよね。…先のこととか、……それから、…それだけじゃなくて…」

大きな瞳からポロリと涙がひとつ落ちる。息を呑んだ音がして、横を見ればAが息を呑んだようで。そのまま唇を噛み締めていた。

SC「大好きな、…ステージなはずなのに、舞台に上がること、それからCARAT達を目にするのが…………、怖い」

凄く言い出しにくそうにそう言い、クプスは下を向く。僕は掛ける言葉が見つからなくて、口を閉じてしまった。

真っ先に動いたのはAだった。涙が止まらないエスクプスを抱きしめに行って、気がつけば僕とジョンハンも泣いていて、4人で泣きながら抱きしめあう。

SC「ごめん、みんなごめん」

ただ謝り続けるクプスに、首を横に振った。

『スンチョラ、悪いことしてないんだから謝らないで』
JH「そうだよ。何も悪いことじゃない」
JS「うん。こういう時はみんなで支え合おうって、いつも言ってるじゃん」

4人で年甲斐もなく抱きしめ合いながら泣きじゃくって、そんな僕らの声を聞きつけた弟達はびっくりしながら部屋に飛び込んできた。