my princesses２ (ページ36)

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第六十話ページ36

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カムバの日はあっという間にやってくる。朝からメイクを仕上げてもらい、髪の毛は気合を入れてポニーテールにしてもらった。

SR「オンニ可愛い〜」
『ソリも、オレンジヘアが似合ってるね』

ヘアメイクを終えて、横に並んだわたし達が鏡越しに映る。「セルカ、撮ろう」とスマホを出したシューリンに顔を近づけセルカを撮ったのに画面を覗けば端に映り込む人たち。

『ヤ〜！97ズ〜！』
MH「僕入ってないのに！」
『ドギョミとミンギュがやったことなら連帯責任です！』
DK「ヘヘッ！映り込み、成功〜！」

ピースをして戯けるドギョムとミンギュに呆れて笑いながらもこういうのは楽しくて好きだ。そんな風にいつもと変わらないこの楽屋の雰囲気もなんだかすごく懐かしく感じて、少し口元が緩む。

「皆さん、そろそろ移動しますよ〜」

マネージャーオッパから声がかかって、みんな立ち上がった。楽屋を出ようとするエスクプスへ後ろから声をかける。

SC「どうした？」
『お願いがあるんだけど』
SC「おぉ、俺で叶えられるなら」
『…今日の登場。最初に出てもいいかな？』

エスクプスは「ああ、なに。そんなこと」と笑う。

SC「当たり前だろ。でも、…大丈夫か？」
『うん。CARAT達に早く会いたいから』

エスクプスはひとつ頷けば、頭を撫でた。

JH「2人とも行くよ〜」
JS「みんなに置いていかれちゃうよ」

顔だけを覗かせて、おいでと手招きをしたジョンハンと微笑むジョシュアに『今行くよ』と言えば、まだこちらを見ている。

『ユンとシュアってば、待っててくれてるの？』
JH「うん。スンチョリは知らないけど、Aのことならいつでも、いくらでも待つよ」

そう言ってわたしの手を引いてジョンハンは歩き出す。

SC「いや、俺のことも待ってくれよ」
JH「はーい、まっすぐ歩いてくださ〜い」
SC「泣いていい？俺泣くよ？」
JS「はいはい。クプスは僕と一緒に行こうか」

ジョンハンは肩を組んでもたれ掛かったクプスに対して心底嫌そうな顔をしていたけど、それを宥めるようにシュアがエスクプスの肩を組む。

わたしはこの人たちにどれだけ支えられているのだろうか。

3人の前に立って手を広げた。それを理解したジョンハンが飛び込んできて、それに2人も続く。

『みんな、ありがとう』
SC「なんだよ、急に」
『わたし、頑張るから。このショーケースも、これからも』

みんなから撫でられた背中は暖かかった。