my princesses２ (ページ35)

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第五十九話ページ35

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日常が戻ってきた。そんな感じだ。

みんながコンサートの準備を進める中、併せて新曲の準備のためわたしも毎日のように練習に参加し、コンサートはカムバ終わりの大阪公演から参加する予定だ。

HS「ヌナ、そこであと数秒遅らせて入ってきて」
『数秒って具体的には？』
HS「1…、いや、2秒」
『分かった』
JN「あ！ソラ！誰かソル、捕まえて！」
SG「はい、捕獲〜」
SR「導線が複雑すぎてもうヤダ〜！！！」

こうしてシューリンが心底イヤな顔を見せ、逃げようとしているのもいつもの光景で。なんだか懐かしくて思わず笑ってしまう。シューリンは泣き真似をしながら、「オンニ助けて」と抱き付く。

『ほら、ソリヤ。いっしょに頑張ろう』
SR「オンニまで敵だ…」
『敵じゃないよ、仲間、でしょ？』

そう言えば、シューリンはにっと笑って「そうだね」とまた抱きついた。

『そういえばさ、今回のツアータイトルなんだけど』
MG「何か気になった？」
『わたし、あんまり打ち合わせに参加できなかったじゃん。Ode to Youってどういう意味なの？アルバムのタイトルは聞いたけど』

そう聞けば、みんな顔を見合わせてなんだか言いにくそうにするから、『え？』と周りを見渡す。

SC「いや、うん。なんだ、その…」
『え？なに？なんでそんなに歯切れ悪いの？』
JN「スンチョリヒョンか…、ジフニが言いなよ。2人がこれが良いって言ってたし」
SC「それなら、ジョンハニだって！」
JH「僕は2人から聞いて、いいんじゃない？って言っただけだし」
SC「じゃあ、ジフニが…」
WZ「……え、俺！？」

ウジは恥ずかしそうに頬を掻きながら「えーっと…」とまた言葉を濁す。

『ごめん、聞いたわたしが間違いだったかな』
WZ「いや、……Ode to Youは“君に送る歌“って意味で、CARAT達は勿論だけど、俺たちは……Aヌナにも届けたいって意味で」

まさかの答えに何も言えなかった。それと同時に凄く嬉しくて『ウジヤ…』と言えばウジは恥ずかしそうに「いや、ホントやめて…」と顔を隠す。

HS「ちなみに今回のアルバムに入ってるluckyは…」
WZ「あ！スニョア！止めろ！」
『え？なに？』
SG「ヌナに伝えたい曲だって」

ウジが逃げたホシを追いかけている間、隣に来たスングァンがニッと笑いそう言うから、ウジの方に歩いて行って頭をわしゃわしゃと撫でれば、バレたとウジは心底嫌そうな顔をしていたけど。