my princesses２ (ページ33)

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第五十八話ページ33

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(JH side)

良い感じにお酒も進み、みんなが程良く気持ちいい感じになってきた頃。

『みんな〜』

今度は僕は肩にAがもたれ掛かるから、寄せて頭を撫でた。呼ばれた全員がAの方を向いて、顔を寄せ合う。

JS「どうしたの、Aヤ」
『……わたし、みんなのこと大好き』
SC「ハハッ、酔ってる？」
『ねぇ、好きって言ってるのに無視するんだ？』

こんなAは久しぶりに見た気がする。メンバーの中でもお姉ちゃんで、しっかり者だし、僕といる時も基本的にはしっかりしたところを見ているし。お酒を飲んだって、こんな風に酔っ払うのは僕たち95ズで飲んでる時だけで。

JH「俺も好きだよ〜」
SC「なんかジョンハニが言うと…」
JH「何？」
JS「ガチ感？」
『スンチョラ、シュアは？』
SC「俺も好きだけど…」
JS「サランへ、A〜」
『わたしもサランへ、シュアヤ〜』
SC「急に2人の世界観」

飲んでいたワイングラスをシュアの持つグラスと重ねると、満足そうにワインを流し込む。

JH「そろそろ良い時間じゃない？」
SC「まだ4時間だけど」
JH「正直2時間が限界」
SC「早すぎだろ」
JS「スンチョリってさ、肝心な時にポンコツだったりするよね」
SC「悪口か？泣くぞ、俺」

フフッと笑うシュアは「可愛いAを独り占めしたいんでしょ、ハニは」なんて言う。

確かに図星だ。充電切れだというのもひとつだけど、この2人がAに僕のような感情が無いとはいえ、こういった弟達やファンにも見せない可愛らしい姿を見せるのは良い気がしない。だって、いつどこで2人に感情が芽生えるか分からないし。とはいっても、僕らは付き合っているわけじゃないから、本当のところを言えば、そんな権限僕にはないんだけど。

『あのさ』
JH「うん」
『みんな、待っててくれてありがとうね』

僕たちの返事は待たずに『ありがとう』ともう一度言えば、ふにゃふにゃとした柔らかい笑顔を見せる。

SC「…おかえり」
JH「昨日までさ、僕ら喧嘩してたじゃん」
JS「あー、ジョンハニが一方的に怒ってたやつ」
JH「一方的じゃないけど。…それ以降、Aって僕らに対して“ごめん“って言わなくなったでしょ」
SC「確かに」
JH「悪いことをしているわけじゃないからさ。ごめん、は違うでしょって話になって」
『だから、わたしはありがとうって言うよ。みんなに』

そう言って、『眠い』とAは僕の肩にもたれ掛かったまま眠ってしまう。