my princesses２ (ページ25)

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第五十二話ページ25

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態とらしくため息を吐いたのはエスクプス。

SC「で？まだジョンハンと喧嘩してんだ？」
『喧嘩じゃないし』

今度は態とらしくわたしがため息を吐きながら言うから、呆れたように笑う。

『なに？』
SC「いや？ジョンハニも同じこと言ってたから」
『それに怒ってるのはユンでしょ』

そう言えば「ほんと似たもの同士だわ」とか言う。

あの日、ジョンハンが怒って帰って、何も言えなかったわたしを見てありがたいと言えば有り難いのだけど、自分もどうしたらいいのか分からなかったのであろうウジがクプスに連絡をして、洗いざらい状況を伝えることになり、結果1週間半が過ぎ今に至る。

SC「教えてやろうか？」
『何を？』
SC「小学生でも知ってる、本当は大好きな人との仲直りの方法」
『なんの話？』
SC「“ごめんなさい“、これ言ってみたら？」
『……だから喧嘩じゃないんだってば』

今度はクプスが何も言わずにいた。でも実際そうだし。これは喧嘩でもなんでもない。ジョンハンが怒っているだけ。

あの日から避けられていて、連絡どころか会おうとしない。相当怒っていることなんて目に見えて分かっていた。でも勝手に怒ってわたしを避けているのはジョンハンだから。わたしから何か言うのも会いに行くのも、もっと言えば謝るのもおかしいような気がして。

SC「あのさ、」

エスクプスは痺れを切らしたのか口を開いた。

SC「本当に戻ってくんの？」
『…決めてない』
SC「正直、俺だってAが帰って来ることを知らされてなかったら悲しいと思うよ」
『だって確定事項じゃ無かったし』
SC「それでも、だろ。俺たち、なんだって一緒だったし、不安なことも悩み事も全部共有してきたじゃん」

そうだった。この世界に足を踏み入れて、一度は諦めたわたしがもう一度頑張ってもいいと思ったのはスンチョル、ジョンハン、ジスが居たからだ。

SC「ちょっとでも、そういう話が出てた時点で。…いや、Aが戻ろうかなと少しでも思ってくれた時点でその想いを教えて欲しいって思うのは…。俺たちのエゴ？」

悲しそうに笑うクプスに首を横に振った。

SC「ジョンハニも、そう思ったはずだから」

そう言って「じゃあ、どうしたらいいか分かるだろ？」と目で訴える。

『うん。スンチョラ…、ごめん』
SC「それは言う相手が違うだろ」
『うん…』
SC「それに俺は教えたからな？」
『ありがとう』

頷き、お礼を伝えればエスクプスはフッと笑い頭を大きく撫でた。