my princesses２ (ページ17)

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第四十七話ページ17

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(JH side)

その日は解散になって、帰ろうとしているAを僕は引き留めた。

JH「スングァナ」

スングァンにそう言って目配せしたら、スングァンは頷き「ソリヤ〜」と走っていった。

JH「ご飯、食べに行こう。嫌じゃなかったら」
『うーん…』

あんなことがあったばかりなのに誘うのはどうかと思った。でも僕がAと一緒に居たかった。

『シュリイは…』
JH「スングァニにお願いした」
『そうだよね。分かった』

Aが頷いたのを確認して心の中でひとつガッツポーズをした。

『でも、外に行く気にはなれないし、こんな腕じゃ作れないけど、多分少しの量ならウチに作り置きのご飯があるからそれでもいい？』

願ってもみなかったソレにまた心の中でガッツポーズをした。内心は喜びつつもそれを隠すように頷いて。

JH「無かったらペダルでもしたらいいよ」
『そうだね。キムチチゲ以外ね』
JH「うん〜、分かった」

駐車場に歩き出そうとしたAの手を取る。

『みんなに見られるよ』
JH「誰も見てないよ」
『外に人がいるかもしれないでしょ』
JH「じゃあ、外に出るまでの間」

正直、事務所内で僕がAに対してこんなことをしていたって、ああ、いつものことだな。ぐらいに思われるのはきっと、この年月があるからで。

それをファンの子達を始め、僕たちのこういった内情までを知らない人が見たらきっと驚くだろうし、Aにまた危害が及ぶ可能性だって無きにしも非ずだ。それは困るから、じゃあ、事務所の中でならと伝えると渋々Aは了承した表情を見せた。

うんともすんとも返事は無かったけれど、この手を離さないってことはきっとそういうことだろう、と勝手に思い込ませて。