my princesses２ (ページ14)

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第四十五話ページ14

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『…という経緯です。黙っててごめんなさい』

病院から事務所に帰ってきて、事務所前にいたファンのみんなに挨拶をしてメンバー達の所にやって来た。

彼女がサセンであり、電話をかけて来たこと。そこから今回のことに繋がってしまったことを簡潔に伝える。

心配をかけすぎてしまって、まだ泣いているメンバーや心配している表情を見せるメンバー。反応は多種多様で、申し訳ない気持ちが大きく右手を見せたくなくて身体に隠すようにして見せないようにした。

JH「それってさ…」

ジョンハンは渋くそして少し悲しそうな表情を見せる。

JH「いつからの話？」

みんなに伝えたのは、電話がよく掛かってきていたことぐらいだったんだけどジョンハンがそう言うから誤魔化すことも上手くできなくて、『デビューしてすぐぐらいから…』と言えばみんながハッと驚いていたり、さらに悲しそうな表情を見せた。

『最初は確か…、わたしのファンだったんだよね。でもその応援したいという気持ち、愛が歪んでしまって…、そこから連日の電話だったり、後はペンカフェにわたしの虚偽情報を書き込んだり、1人で出かけているときは必ずどこかに居たし。でもみんなといるときは絶対現れなくて、それから…、宿舎にも来たことは無かった』
WN「どうして…、俺たちには言わなかったの？」
『みんなに危害が及ぶことが1番怖かったから』
JS「それでも…！」
『事務所には言ってたよ。でも大事にしたら、みんなもそれからファンのみんなも心配するでしょ？だからいつも水面下で動いてもらってた』

シューリンが「オンニ、気付いてあげられなくてごめんね」と泣きながら、わたしを抱きしめる。弟達もみんな泣いているから、そんな姿を見てシューリンだけでなくみんなに話しかけるように続けた。

『大丈夫だよ。心配かけてごめんね』

珍しく95ズの同期達が口を開かないと思ったら、エスクプスが手を差し出した。

『なに？』
SC「スマホ、見せて」

ロックを解除したスマホを渡せば、クプスは受話器マークのアプリを開く。そして最近の履歴をスクロールしながら“非通知設定“の文字を目で追っているのが分かった。

久しぶりに掛かってきた時は1日1回。それ以降は2回の日もあれば、10件以上掛かってきている日もある。

そのスマホを他のみんなも覗くようにそのスクロールをただ目で追っていた。