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DK「ねぇねぇ、ちょっとそこに立ってみて」
ドギョムは手を引いて、わたしがスカウトされたと言った場所までやって来てそこに立つよう指示をして、言われた通りに立っているとスマホがこちらを向く。
DK「はい、笑って〜！うん、撮れた」
『絶対めっちゃポーズ変だったんだけど！？急すぎて』
DK「そんなことないよ、ほら。可愛い」
いや、めちゃくちゃ変なポーズになってるじゃんか。仮にもアイドルをやって来たとは思えない程の。そんな写真なのに、それを見つめて何故か幸せそうなドギョムを見ていると何も言えない。
DK「15歳の頃のAも可愛かったんだろうなぁ」
『うーん、今の方が可愛いかも』
DK「それは当たり前の前提として、ね。その頃も可愛かっただろうし、今も可愛い」
冗談にも真剣に返してきて、冗談を言った恥ずかしさとストレートにそう言われた恥ずかしさで顔が熱くなる。
DK「15歳の頃のAとも出会ってみたかったかも」
『あ、それはわたしも思う！15歳のソクミニのことも見てみたかったな』
DK「でも、いつ出会ってても僕たちはこういう関係になってたはずだよ。きっと」
ドギョムはわたしの前に立って、わたしの頬を包むと真っ直ぐに視線を合わせて微笑んだ。
『ソクミナ』
DK「はーい」
『これからもずっといっしょに居てね』
DK「
数十センチ以上高いドギョムに思いきり抱き付けば、ドギョムはそのままわたしを抱き抱える。さっきよりもドギョムの顔がずっと近づく。
DK「よくAが言ってくれるけど、Aが思っている以上に僕はAのことが好きだよ」
『わたしよく言ってる？』
DK「うん。自分が思う以上にソクミニのことが好き〜って」
『えぇ！？』
DK「あら、お姉さん自覚なかった？」
『うん』
そっと下さられて、地面に足がついた所で「そっかぁ」とドギョムはまた何故か嬉しそうに微笑む。
DK「もーーーーっと僕たちが大人になったらさ」
『うん』
DK「またここに来よう。15歳のAがスカウトされた場所、27歳の僕たちがメンバーに内緒で夜中まで遊んでた場所だよって教えてあげよう」
『…うん！』
DK「それは未来の僕たち、2人だけかもしれないし、そうじゃないかもしれないけど。思い出の場所はここなんだ、って」
またギュッと繋がれた手は、さっきまでよりも更に力が入って。2人の熱を共有しているような、そんな気がした。
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作者名：柚紀
| 作成日時：2023年4月15日 0時
