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(2019年)
(MG side)
毒というタイトルの通り、全身に毒が回ったかのような様子を表したと言っていた緑色の長いその髪をポニーテールに結って、俺の前に座る俺の友達。
髪型とメイクを終えたけどまだ着てきた私服のままのキーはホットのカフェラテを両手で持っていて。なにそれ、あざとくない？可愛いでしょ、それは。
ハァ、と溜め息を吐いてそんな姿をスマホに収めた。
『セルカ？』
MG「ううん。キーのこと撮ったんだけど」
『なんで撮るの』
MG「なんでも」
SNSにアップでもしてやろうかと思ったけど、どうも勿体なくて。
『その写真どうする気？』
MG「俺が後で見返す用」
『
ヤダとは言ってもそんな可愛い格好を目の前で見せられて、何もしないという選択肢の方が無理があるだろう。
『ディノヤ〜、ミンギュが盗撮してくる』
MG「盗撮ではないでしょ、メンバーなんだし！」
DN「ヌナ、諦めてください。ミンギュヒョンはヌナのことが好きなんですよ。あ、メンバーとしてですけどね」
なんだ、ディノ。よく言ったよ、本当に。それに対してキーは心底嫌そうな顔をして見せるけど。
MG「何、その顔」
『信じてないよって時の顔』
MG「まだ信じてないとか言う？俺が初めて会った時今まで出会ってきた誰よりも1番可愛いと思ったとかいつも言ってるしさ」
『うーん』
MG「まだ不満があると？」
『今は、“そう“思ってくれてないんだ？』
悪戯に微笑んでそう言う。まったく、どこまでズルいんだろうか。
MG「今も昔も1番可愛いと思ってます」
『ウソっぽ〜い』
MG「どこが！？今めっちゃ真剣で、ストレートだったでしょ！？」
『まぁ、わたしもミンギュのことはカッコいいと思ってるけど』
MG「え！なに！もっかい言って！？……え、なにその心底嫌そうな顔」
見たことないぐらい眉間に皺を寄せて、今度はキーが溜め息を吐く。そしてスマホを取り出して、こちらに向ければカシャっとシャッター音が響く。
『仕返し〜！』
そう言いながらイタズラにニーッと笑って見せて、全く。この子はなんでこんなにもズルいんだろうか。
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作者名：柚紀
| 作成日時：2023年4月15日 0時
