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少し歩いたところで見つけた、大きなクリスマスツリー。その前で立ち止まってドギョムは「写真撮ろう」とスマホを取り出す。
DK「いくよ?はいチーズ」
収められた画面の向こうに映るわたしは心底嬉しそうな顔をしていて少し恥ずかしくなった。そんな写真を見てニコニコしていたドギョムが不意に真剣な表情になる。
DK「どこで渡すか、すごく迷ったんだけど…。受け取ってくれる?」
そう言って、いつものカバンから小さな紙袋を取り出す。その袋に見覚えがあったのは、わたしの指に付いているドギョムから貰った指輪と同じブランドだったから。
『そこに座っても良い?』
DK「うん」
近くにあったベンチに座って、綺麗に包装されているリボンを解いて箱を開けた。中には小さな宝石が輝くネックレスが入っていて。
『…凄く可愛い!』
DK「似合うと思ったんだ。…借りて良い?」
箱からネックレスを取り出して、ドギョムはそっとわたしの首元に手を回す。簡単にそれを付けると、「うん。凄く綺麗」と微笑む。
『ありがとう!大事にする』
DK「フフッ、ありがとう」
『じゃあ…、わたしからも』
わたしからのプレゼントは、最近ドギョムがアンバサダーを務めていた某ブランドのニットにした。外袋でそれだと気付いたのだろう。また微笑んで、少し大きい箱だったから「中は宿舎で開けるね」と言ったものの、気になるのだろう。「ちなみに中身は…?」と首をかしげる。
『見てからのお楽しみにする?』
DK「うーん、気になっちゃうね」
『アハハ!プレゼントはニットにしたよ。それにわたしとお揃い〜!』
そう。あまりにも可愛いそのニットは自分とお揃いにしてしまった。色違いだけど。それを聞いたドギョムは今日1番の笑顔を見せた。
DK「お!本当に!?じゃあ、今度はそれ着てデートしよう」
『うん!』
ドギョムはまたわたしの頭を撫でながら「もう一回だけ、写真撮ろう」とカメラを向ける。カメラの先では、2人して今日1番の笑顔のわたし達が映っていた。
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@ : [17's 도겸]
● : KEY짱
@ : 絶対クリスマスデートなのに2人での写真はあげない辺り…誰も不幸にならない匂わせだ…!キソクも幸せでいてㅠㅠ
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以下、作者より。
少し遅いですが、Happy Merry Christmasでした!!
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作者名:柚紀 | 作成日時:2022年12月26日 11時