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(2018年)

(WZ side)

昔からそうだ。キーは肝心な事を言わない。いや、言えないのかもしれない。どちらだったとしても、もっと俺らのことを頼って色んな事を言ってくれてもいいのに、と、これはリーダーズである3人で良く話す事だ。まぁ、直接それをAに言えない俺たちも俺たちなんだけど。

『ねぇ、オッパ』

ここ最近、何かと宇宙工場に居るようになったキーは今日もソファーに寝転がってゴロゴロとしながら俺に声をかける。

WZ「おー」
『ねぇ、もしだよ。もし、わたしが今からオーディション受けるって言ったらどうする?』
WZ「は?」

向かい合っていたパソコンから目を離してしまうぐらいには、急なその発言に驚いてキーの方に顔をやる。キーは変わらず、ソファーに寝転がったまま、天井の方を向いていた。

WZ「何のオーディションだよ」
『さぁ、なんでしょう』

イルデやカムバを控えて忙しいのは目に見えているけれど、もちろんそんな俺らをスケジュールは待ってくれない。次から次へと色んなスケジュールをこなす。その中には中国組の2人が中国での音楽バトル番組に出演する事も決まっていて、中国と韓国を行き来して忙しそうだ。

WZ「日本のオーディション?」
『半分そうで、半分そうじゃない』

そして多分今1番忙しい人。日本デビューを前に日本と韓国を行き来して、デビューのために曲を作ったり、日本では個人スケジュールが山のようにある。そんな中で日本のオーディションに参加するなんて。

WZ「内容は分かんねぇけど、キーが体調を崩さない範囲ならいいんじゃないか?」
『そのオーディションさぁ』
WZ「うん」
『前にオッパが曲作ったでしょ、オーディション番組に』
WZ「あぁ…、は?もしかして?」
『それで、その後NU'ESTのオッパ達がオーディション番組に出てたじゃない?』
WZ「パボ、パボヤ」
『それの日本バージョンっていうのかな?でも出演者は韓国の練習生もいて。だから日韓合同?みたいな。日本のデビューしてるアイドルの子達もいるんだって』
WZ「パボ」

俺の言葉なんて耳に入っていないかのように淡々と話し続ける。

WZ「なんだよ、それ。受けるって言ったのか?」
『断ったんだけどね、お偉いさんがどうしてもって』
WZ「は?」

こんな話、エスクプスが聞いたら大激怒しそうだな。いや、まぁ、実際。今それを聞いている俺もめちゃくちゃ怒っているわけだけど。

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設定タグ:SEVENTEEN , 紅一点 , ドギョム   
作品ジャンル:タレント
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作者名:柚紀 | 作成日時:2022年12月26日 11時

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