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(2023年)
まさか新年を日本で迎えるなんて、思っていなかった。2022年は色んなことがあったなと、色々な出来事を思い返す。もちろん今までだって濃かった年だらけだったけど、今年は特にそうで。ホテルに戻ってきて、わたしの部屋のソファーに座って休んでいるドギョムを見ていると余計にそう感じた。
DK「何笑ってるの？」
『楽しい１年だったなと思って』
DK「僕も。楽しい1年だったなぁ」
自分の座る隣をポンポンと叩いて、わたしをそこに座るように促す。そのまま隣に腰を下ろすと、そっと肩を抱かれて距離が近づく。
DK「本当に幸せだよ」
近づいた距離は離れることなく。手が重なって、お互いの肩に頭が乗る。
『ソクミナ』
DK「ん？」
『なんでもない』
DK「ハハッ！なにそれ」
ドギョムは「前にもこんなことあったなぁ」と声を出して笑う。するとテレビから年明けまで残り1分であると知らせる声が聞こえてそれをドギョムへ伝えれば、「もう年明けちゃうのか」と少し寂しそうだ。
DK「どうする？年明けにジャンプでもする？」
『考えることが若いんだけど！』
DK「じゃあ、ポッポでもしようか？」
『しませーん』
DK「えー！」
2人で笑い合っているとテレビの中から10秒前のカウントダウンの音が聞こえて、『クラッカーでも鳴らす？あるよ？シュアオッパの誕生日に使った残り』と言えば、またドギョムは声を出して笑っていた。
『取ってくる！待って、まだ年明けないで！』
DK「ハハハ！それは無理だよ！」
『待って、待って！』
DK「あー！もう明けちゃう！5…4…3…2………』
クラッカーを探そうと立ち上がったわたしの手を引いた。そっと重なる唇にびっくりしていれば、ドギョムはやってやったと言うような表情で笑っていて。
『王道な事しちゃった…！アメリカ人になったみたいな…』
DK「アハハ！タイムズスクエア的な？」
『シュアオッパにアメリカ人になったって言わなきゃ』
DK「伝わらないし、恥ずかしいから言わないで！」
新年を迎えても変わらないこの雰囲気にまた2人で笑い合って、またふと近づいた距離は0になった。
＊＊＊
以下、作者より。
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します！
新作を公開させていただきました。
社会人ウォヌくんとのお話です。
こちらも併せてご覧いただけますと幸いです。
『夜明けは僕らの為に』
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作者名：柚紀
| 作成日時：2022年12月26日 11時
