Who am I ？ 14 (ページ8)

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(2022年)

ハロウィンを過ぎれば街中はイルミネーションが光り、一気にクリスマスの雰囲気へと様変わりする。毎年、イルミネーションは綺麗だなと思っても、クリスマスはどこか他人事というか。カップル達や、仲の良い家族で楽しむものだと思っている節があった。友達と過ごすクリスマスパーティーも楽しいのはもちろんのことだけど。それにサンタの衣装を着てお仕事することだって楽しいし、その日Carat達に会うことができるならさらに万々歳だとは思う。

クリスマスの1週間前、みんなでご飯を食べに来ていた帰り。街中に飾られた大きなクリスマスツリーを目にしていると隣にジョンハンが立つ。

JH「誘ったの？」

主語も何もないその言葉を理解できたのは少し前からジョンハンにその話をされていたから。クリスマスの日、せっかくのオフなのだから、ドギョムとデートでもしろ、と。そしてわたしから誘え、と。そう言われていた。でもなかなかドギョムを誘うタイミングが無くて、きっかけを逃したまま、気がつけば1週間前。

首を横に振るわたしに呆れたようにジョンハンはため息を吐いた。

JH「パボ、キーのパボヤ」
『パボじゃないもん』
JH「こんだけチャンスがあって！？僕も手引きしたのに！？まだ誘ってないなんて、パボじゃないならなんなのさ」
『そうは言っても…』
JH「ドギョマ〜！キーが話しあるって！」
『ちょっと！？オッパ！！？』

わざと、本当にわざと。ジョンハンは大きな声でドギョムのことを呼んで、それに気付いたドギョムは「どうした？」とこちら側へ歩いてきた。

JH「ほら」

わたしの背中を押して、ジョンハンの方へ顔を向けると顎でドギョムの方に歩み寄るよう指す。覚悟を決めて、ドギョムの近くに行けば「何かあった？」と大きくわたしの頭を撫でながら首を傾げる。

『……わたしとデート、してほしい』
DK「…、もちろん！いつ行こうか？今から何処か行く？」
『……………スの日』
DK「うん？」
『クリスマスの日、わたしとデートして！』

あまりの勢いにドギョムも、わたしの後ろにいたジョンハンも吹き出して笑い出して。ドギョムは「当たり前だよ。僕も誘おうと思ってた』と微笑んでいた。