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(DK side)
僕にもスケジュールが入っていたとはいえ、ご飯に誘ったら既にジョンハンとの約束があるとキーは言う。なんだ。僕ばっかり会いたくて、僕ばっかり待っていたみたいで。少し拗ねてしまって、トーク画面を見て素っ気ない態度を取ったことに今更後悔。
でも、1ヶ月ぐらい会っていなかったし、連絡も頻繁に取っていなくて、会いたい気持ちが募っていたのに、キーは僕よりもジョンハンとディノのことを選んだのかと思ったらショックだったんだよ。
吐いた溜め息は意外と大きくて、ホシに「今からCarat達と会うんだから、笑顔でステージに立つんだよ」と背中を叩かれる。
DK「うん、ごめん。ヒョン」
HS「キーのことだから気にしてないって」
DK「それはそれでショックなんだけど？」
SG「ホシヒョン！今のは言葉の綾ですよね！」
HS「おー、そうそう」
SG「ホシヒョン、パボ…！ドギョミヒョンのことこれ以上追い詰めてどうすんの！」
HS「え？」
DK「スングァナ、全部聞こえてるよ」
SG「あー、チンチャ…」
マネージャーに移動するように言われて、ホシのいう通り、今から会うのは大好きなCarat達だから。気持ちを切り替えてステージに上がった。
*
スケジュールを終えて、宿舎に戻ってくる。Aはもう帰ってきているのだろうか。玄関を開ければリビングから漏れ出る小さな明かりは、肯定の意味を表している。
そっと覗けば、リビングのソファーに小さく丸まるように座って、ディノが貰ったというカワウソのぬいぐるみを持ってキーが座っていた。なんだか気まずくて後一歩が出ない。力が入っていたのか、小さくカタンとドアが音を立てて、ハッとキーがこちらを向く。
『ソクミナ』
DK「ただいま」
眉を下げて泣いちゃいそうな顔。最近よく見る気がするこの顔。僕がそれをさせていることが悲しくて、勢いよくキーの方に向かって、そのまま抱きしめた。
DK「久しぶりだね。ちょっと痩せたんじゃない？ご飯しっかり食べてたの？元気だった？」
『ソクミニこそ。痩せたでしょ』
頬を撫でれば、同じように僕の頬にキーの手が触れる。
『連絡、しなくてごめんなさい』
DK「僕も。…Aから送ってきてほしい一心でワザと送らなかったんだ」
『ごめんね』
DK「ううん、謝らないで」
そっと髪に触れてそのまま撫で下ろすと少しくすぐったそうにキーは肩をすくめる。
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作者名：柚紀
| 作成日時：2022年12月26日 11時
