Who am I ？ 12

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ダンスもほとんど完成に近付いて、後は全てを通して固めようというところまできたところ。「一旦通してやってみよう」先生からのその一言でみんな最初のフォーメーションに付く。曲が始まって、問題なくサビを終えたあたりで、『ごめんなさい』という声が音に混じって響いた。

「ストップ」
『ごめんなさい。本当にごめんなさい。ミンギュヤ、ごめん。怪我してない？』

移動をする際にまずはウジが横を抜けてその後にキー、センターからミンギュが後ろへ下がってくるフォーメーションだったけど、キーのテンポが遅かったらしくミンギュとぶつかってしまった。

MG「俺は大丈夫だけど、キーは？キーこそ大丈夫？」
『うん。本当にごめんなさい』
HS「キーヤ」
『オッパ…、ごめんなさい』
HS「うん。ちゃんと合わせなきゃ、危ないから。キーも、そのほかのメンバーも」
『はい。…みんなも止めてごめんなさい。もう一回お願いします』

頭を下げて、また全員最初の立ち位置へと戻る。「じゃあ、もう一回ね」先生がマネージャーに合図をして、また最初から曲が掛かった。

『…すみません！！！！』

ドンと鈍い音がしたかと思えば、今度はジョンハンとぶつかってしまったキーが尻餅をついている。「大丈夫？！」慌ててジョンハンはキーの手を掴んで立ち上がらせていた。

『ごめんなさい。本当にごめんなさい…！オッパ、大丈夫だった？』
JH「僕は平気だよ。キーは？大丈夫？」
『…本当にごめんなさい』
HS「キーヤ」
『はい…！』
HS「何回も言ったよね。ここは危ないから、ちょっとの差が事故を生み出すことだってあるって」
『…言われました』
HS「たった0.5秒の差が、…事故に繋がることだってある」

俺がそう言うとキーはハッと目を見開く。ドギョムがこっちに来ようとしているのをエスクプスが止めているのが見えた。

HS「無理なら無理だって言っていいんだし、難しいなら振りだって変えることもできる」
『ううん。大丈夫。これでやらせて下さい。これじゃ無いとこの曲は…』
HS「うん。キーならできる。頑張れ」
『はい！』

そっと頭を撫でれば、キーは小さく微笑み、ドギョムも安堵の表情を見せていた。

「10分だけ休憩しよう」

先生が手を叩いて休憩を挟むことになった。

MG「トイレ行ってきていい？」
SC「言わずに行ってくれ」

キーは休憩を取らずにもう一度、何度も復習し直していた。

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