Who am I ？ 12

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(2018年)

相変わらず、デビューしてもなお、キーの真面目さは留まることをしらなかった。まぁ、一度だけヘラヘラをするなと怒ってしまってキーを泣かせてしまったことはあるけれど。あれはキーが俺らに心配や迷惑をかけまいとしていたってこと、今の俺なら分かる。でもあの頃は分からなかったんだよな。

そんな今年。ファンミーティング、スペシャルアルバムの発売から始まり、日本でもファンミーティングや、それから待望の日本デビューが決まっていた。日本で、ということはやはり日本人メンバーであるキーの負担は大きいだろう。アルバムの作成準備やそれに合わせての個人スケジュール。日本と韓国を行き来する、と。加えて夏にはミニアルバムを出す予定で、ワールドツアーも決まっていた。

HS「とりあえず振り入れしようと思うんだけど」

まずは日本曲から。デビュー曲だから、とウジの張り切り方は凄くて、それに応えるべく俺も先生達と沢山のことを詰め込んでいた。

HS「それで、サビはこのステップで、ジフナ、キーヤ。2人は端から端に動いてもらうから、フォーメーションと動く位置を気をつけて。ここ、絶対ぶつからないようにして。危ないから」
WZ「OK」
『分かりました』
HS「じゃあ、カウントで一回やってみようか」

問題なく振り入れは終わった。ダンス歴が長くなると、覚えるスピードもどんどん早くなった。次は、みんなでカウントでフリを固めていく。

「休憩しようか」

正直自分で作ったとはいえ、過去1番と言っていいほどダンスのフリはキツい。特にウジとキーは動く量が他のメンバーよりも多いから、疲労感も凄いだろう。

WZ「クォン・スニョア…」
HS「なに？」
WZ「ヤバすぎるぞ、この振り付け」
HS「あ、やっぱり？」
WZ「でも、俺が想像してた以上だ」
HS「ハハッ！だろ？天才イ・ジフニPD様が作る曲だもん。虎の申し子クォン・スニョイがそこに加勢しなきゃ」
WZ「うん。良くやった、ホランイ」
HS「おい、その棒読みやめてくれ。そして俺を褒めてくれ」

この日の練習はトラブルなく進んでいた。休憩中も休むことなく1人、フリを固めるキーの姿はいつものことだとそう思いながら。

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