Who am I ？ 12

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でも、大学を卒業して社会人になって、忙しくなりSEVENTEENのことを追うのも精一杯、会いにいくにもパンデミックや仕事が忙しくなかなかその夢も実現せず、途方に暮れていたそんな時。大好きなキーに熱愛報道が出た。相手は同じメンバーのドギョムだという。素直に嬉しかった。ドギョムとキーのケミが好きだったし、ドギョムと話す時はいつもキーの話をしていたし。

直接でもお祝いのメッセージが言えたらな、なんて。淡い幻想を抱きながら、久しぶりの休暇。仕事がひと段落ついて、上司のご好意で数日の休暇を貰えた。相変わらずわたしの隣にはジョンハンペンの友達がいる。

「あー…、わたしはいつになったらキーに会えるんだろう」
「社会人になってからそれしか言ってないよね、会うたびに」
「だってさぁ？ヨントンはしてても直接はなかなか会えないじゃん。それに、こないだのソウルコンサートだって、プロジェクトがあって行けなかったし」
「でもそのおかげで今休暇貰えたわけだし？わたしに会えたわけだし？」
「わたしはキーに会いたいんだってばぁ」

なんてカフェで頬杖をつきながら、そんな話をしていれば急に友達がハッと息を呑む。「なに？どうした？」口を魚のようにパクパクと動かしてみせるから、どうしたのかと聞けばガッと身を乗り出して「絶対大声出さないって約束できる？」と言われる。

「うん？え？なに？」
「ゆっくり、とにかくゆっくり振り返って」

何をそんなに？と思いながらも、友達の言う通りにゆっくりと振り返れば、色んな人がいるはずなのにそこにだけわたしの視線が集中した。手も足も、全身が震えてくる。ずっと会いたかった人。マスクをしているけれど、どう見たってキーだった。レジ前で毎年更新されていると言った、97ズの4人で撮ったチェキが挟まれたケースを使っているあのスマホを顎に当てて、何を飲むか悩んでいる様子で。

「嘘でしょ…？」
「神様はいるんだね。頑張ったユアニに神様からのプレゼントじゃん」

ああ、神様。ありがとうございます。仕事でプロジェクトがあまりにもしんどい時、あなたに文句を言っていたことどうか許してください。

ずっと会いたかった、大好きな人が同じ空間にいること。今のわたしは人生最大の運を使い果たしたかもしれないけれど、それでも幸せだった。

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