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(2014年)
(SC side)
7月12日、2人の練習生が新しくSEVENTEEN候補生として選ばれた。1人は中国でB-boysとして活躍していたらしく、体の線も細いけど凄く身軽でアクロバットも得意だそう。ダンスを踊っているところを見ると、とても羨ましいぐらいに空を舞っているかのようだった。
そして、もう1人。女の子だった。ダンスはそれなりだけど、歌が上手い。日本人だというが、韓国語の発音もとても綺麗。それは良い、それは良いが、なんといっても壁は性別だ。もちろん俺だって女の子達といっしょにレッスンを受けることだってあった。でもそれは、あくまでもレッスンの話。チームとなれば別の話だ。
SC「どう思う?」
JH「どう、って?」
練習終わり、95年生まれ、SEVENTEEN候補生の中では年上になる3人でサムギョプサルを食べに来た。ジスはサムギョプサルを口に含みながら「俺は賛成だよ」と微笑む。
SC「本気で言ってる?」
JS「なに?スンチョリは反対なの?」
SC「いや、反対ってわけじゃない。けど…」
JS「けど?」
SC「…ほら。こういうのも、あるわけで……」
2人に昨日見つけたネット記事を見せる。そこには『SEVENTEEN候補生、女の子が参加!あなたは賛成?反対?』という見出しと共に、Aのプロフィール、そしてSEVENTEEN TVの動画が並べられ、投票ボタンが記載されている。
JH「あーあ、これはダメだ」
JS「それ、どっちの意味のダメ?」
JH「このサイトを纏めた人がね」
ページ最後に纏められた現在の投票率。80%の割合で反対派が占めている。
JS「それで?スンチョリはこれを僕達に見せて何が言いたいの?」
ジスは本当にズルイ。分かっているのにこんなことを聞いてくる。微笑みながら聞いてくるのもズルい。
SC「これを、あの子が見たら、傷付くんじゃないかって…」
出た声は蚊の鳴くような声だったけど、それを聞いた2人は顔を見合わせて今度は声を出して笑った。
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作者名:柚紀 | 作成日時:2022年2月12日 13時