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「え……」
チクチクと痛んでいた胸は痛みは消え、いつの間にか早くなった鼓動だけが聞こえていた。
「好きだから、Aさんの口から "ジェソク" って名前が出る度に "俺の名前呼んでよ" って嫉妬した。 ……スンチョルって呼んでよ」
「え、あの……」
「バー出るまでは何とか耐えてたんだよ？ 酔ってるからだ、こんなのダメだって。 ……だけど抱き締められて俺おかしくなったみたいで、理性なんてどっかに行っちゃって」
頭が回らない。
「それでその、何が言いたいかって言うと、つまり……泣いてるAさんを一人に出来なくて、一緒に居たくて。 ……ズルいけど、別人の代わりでもよかったから、別人のフリしてた。 ……ごめん」
全てを話終えたのか、その目は私の返事を待ってるかの様だった。
「あ、えと……その……なんで、家……だったんですか？」
「あぁ……目が覚めたら彼氏のフリしてごめんって全部説明して好きって言おうと思ってたし、俺の事を考えて欲しくて」
「あ……なるほど……」
何を聞いても思考停止してるポンコツな脳みそを動かす事に必死だった。
「……あの日の事が嫌な思い出として記憶に残ってるなら、忘れてほしい。 それで一から……始めからやり直したい」
「……始め、から？」
「うん、そう。 ……始めから。 ……パン屋に通う俺が、Aさんに好きだって言う所から」
「あ、その……」
「でも俺はあの日の事忘れたくないし、このまま始めたい。 ……始まりがどうであっても、俺の気持ちに嘘は無いし、好きだから。 ……Aさんが」
何でこんなにも鼓動が速くなってくのか。
「俺は裏切ったり泣かせたりしないよ、絶対に」
動揺して泳いでばかりの視線はどこに向ければいいのか分からない。
「……目が合わないや。 ちょっとは動揺してくれてるのかな」
「……その、なんていうか」
「すぐ返事しなくていいよ。 今聞いても断るだろうし。 ……だから "お客さん" と "従業員" だとしてもいいから、逃げないで今までみたいに話してほしい。 ……頼むから、俺から逃げないで」
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tyai - 本当にいつも素敵なお話をありがとうございました！ずっとだいすきです💓 (2023年4月2日 14時) (
レス) id: 4eebb26101 (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とにかく大好きで何回も読み直してます… すんちsideの話はもちろんですが、じすはんに冷やかされて嫉妬して拗ねる話がみたいです笑 (2023年3月30日 14時) (レス) id: 7eba4932cc (このIDを非表示/違反報告)
yuikuma965(プロフ) - すごくキュンキュンしました！私もこんなふうに追いかけられたい…笑短編集、嫉妬とかみてみたいです(´∀｀) (2023年3月30日 2時) (レス) @page46 id: 1a04ea6328 (このIDを非表示/違反報告)
くす(プロフ) - お疲れ様でした(>_<)続編も楽しみすぎて、夜も寝られません、、、ご無理のない程度に更新楽しみにしてます！！！！ (2023年3月30日 0時) (レス) @page46 id: 1558d9da93 (このIDを非表示/違反報告)
diva05(プロフ) - このお話すごい好きです！恋人になった後の2人の関係性や、そうなってからの夜のお話も見てみたいです。 (2023年3月29日 19時) (レス) @page46 id: d2c25335f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MIE | 作成日時：2023年3月13日 1時
