story709 ページ30
あなたside
「ゴホッ…ゴホッ……ヒュー…(涙)」
しばらくすると少しはマシになったけど
気道が狭くなってるのか呼吸は苦しいまま。
もしまた大きな発作が起きたら
次こそは本当に死んじゃうかもしれない…
「ゴホッ…ヒュー…っ…ゴホゴホッ…(涙)」
テーブルの上のスマホに手を伸ばして、
隆くんか章ちゃんに電話をかけようと思った。
でも、そこで疲れ切った顔の章ちゃんが
頭をよぎって…
きっと隆くんも章ちゃんも
今頃患者さんのために必死に働いてる。
そう思ったら邪魔できないな、って…。
それに電話したところで
出れる状態じゃないかもしれない。
「ゴホッ…ゴホッ……(涙)」
苦しさで震える手と涙で霞む視界。
……お願い、出て…っ…(涙)
そう願いながら
ある人の電話番号をタップした。
信『…Aか？どないした？』
数回の呼び出し音のあと、
スマホからは聞き慣れた声。
「ゴホッ…ヒュー…たすっ…け…っ…(泣)」
信『…お前今どこや？家か？！』
「ゴホッ…ゴホッ…ん…っ…(泣)」
たすけて…そのたった4文字さえも
咳と苦しさに邪魔されて
声がかすれて言えなくて…
でも村上先生はすぐに
何かが起きてると気付いてくれたみたい。
信『発作か？！
無理してしゃべらんでええから！
すぐ行くからそのままそこおれよ？
なるべくゆっくり深呼吸して安静にな。
動くなよ？ええな？』ﾌﾞﾁｯ
「はぁっ…ゴホッゴホッ…ヒュー…(泣)」
良かった……村上先生来てくれる……(涙)
動くなって言われたけど、鍵、開けなきゃ…
そう思って這って玄関まで向かう。
「ゴホゴホッ…ゴホッ…ヒュー(泣)」
動いたことで更に呼吸が苦しくなって、
何とか鍵は開けれたものの
玄関の上がり元のところで力尽きた。
(……本当に、死んじゃうのかも…泣)
苦しくて、怖くて…
そんな中でも隆くんと章ちゃん、心陽、
先生たちの顔が次々に頭に浮かんで…
あぁ、これが走馬灯ってやつか……なんて……
ｶﾞﾁｬ
信「っ…A！！大丈夫か？！
しっかりせぇ！！」
「ゴホッ…ヒュー…むら…っ…ん、せ…っ…(泣)」
今目の前にいる村上先生は
本物なのか……それとも……
信「大丈夫っ…もう大丈夫やからな！！
もう少し頑張りや？
…A！！おい！！A！！」
玄関の扉から飛び込んできた村上先生に
抱きかかえられた感覚を最後に
私は意識を手放した。
story710→←story708〜言えなくて…(ママ)*
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∞ゆず丸∞(プロフ) - みぃーさん» 申し訳ありません(;_;)💦ありがとうございます！！ (2021年10月17日 20時) (
レス) @page39 id: cde0bd3d9b (このIDを非表示/違反報告)
みぃー(プロフ) - お返事ありがとうございます。ゆず丸様のペースで気が向いた時などに書いて頂ければ幸いです。これからも楽しく読ませていただきます！応援してます！ (2021年10月11日 22時) (レス) @page36 id: a097015a2e (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - みぃーさん» リクエストありがとうございます。ですが、まだ書ききれてないリクエストが結構残っていて、思うようにお話が書けない状態も続いてて…必ず書きます、とはお約束できません…ごめんなさい😭 (2021年10月11日 20時) (レス) id: cde0bd3d9b (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - まきさん» コメントありがとうございます！まさに今ちょっと切ない場面ですね😣隆くんや章ちゃんの気持ちが、ママに届くのか…。これからもお楽しみいただければと思います(^^) (2021年10月11日 20時) (レス) id: cde0bd3d9b (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - ありえへんコンビの嫁さん» リクエストありがとうございます。ですが、まだ書ききれてないリクエストが結構残っていて、思うようにお話が書けない状態も続いてて…必ず書きます、とはお約束できません…。ごめんなさい😭 (2021年10月11日 20時) (レス) @page36 id: cde0bd3d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞ゆず丸∞
| 作成日時：2021年8月7日 21時
