16輪目 ページ16
＿＿＿＿甘い匂いで目が覚めた
「...ここ、どこですか？」
なんとなく天井の太陽に似たリリーフを見つめる。
「レオナさんの部屋っスよ。」
「起きたならさっさとそこどけ」
「も〜ユニーク魔法浴びせたんだから少しは休ませてあげてくださいっス！」
「ほーラギー、お前そりゃ同情か？？」
「いや！ちがうっスけど！！！ほら！髪の色までかわっちゃって！！！...ってあれ？最初から茶色でしたっけ？」
「馬鹿か。最初からソッチだよ。...尤もお前が見たサイショだがな。」
「？？？」
「私はどうしたら...」
「あ？んなもん知るかよ。言っただろ？強い奴には絶対服従、弱肉強食だ。」
「レオナ様の下、というわけですね...」
「つーかなんでAちゃんってレオナさんのこと様つけてるんですか？」
「レオナ様は、夕焼けの草原ん第二王子様だから....」
「ハン、そんじゃあ俺はお前に敬語を使わないといけないなｧ次期女王様？」
「！！！なんでそのことをご存知なのですか」
「俺は一応寮長様だからなぁ？学園長が鴉飛ばして失礼のないように、だと。」
「ひぇえまたお姫様っすか。すごいんすねぇ、いや、貧民の俺にはさっぱり」
「そんな大層な物じゃ...」
「つーわけだ。敬語も様も悪くねぇが、必要ねぇよ。国際問題に関わる」
「じゃあ...レオナ？」
「急に呼び捨てるのかよ...」
「レオナさん、でいいんじゃないスか？」
「レオナ、ラギー、今日から改めてよろしく。」
「無視スか...やれやれ」
「ラギー、その甘そうなの食べていい？」
「あ！それは俺がレオナさんのついでに食べようとした...！！！」
「ん〜〜〜〜〜おいしっ！！！！」
「先が思いやられるぜ...」
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作者名：kum | 作成日時：2021年2月7日 22時
