年下のくせに。 (ページ10)

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『時間経つのって早いね…。』

由佳「じゃ、2人とも頑張ってね～。きょも諦めんじゃないよ～。」

髙地「明日また愚痴聞いてあげるからね～(笑) 」

あっという間に放課後。こういうときってほんとに一瞬で時間すぎるよね。

「ばいばい～！」なんて楽しそうに颯爽と帰っていく2人に手を振るきょも。

京本「なんかA嫌そう過ぎて、俺まで嫌になってきたんだけど。」

『でも、きょもと一緒だから私頑張れそうだよ。』

「そうだよね！」って笑いながらきゃはきゃはしているきょもと会議室に向かった。

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開始時刻。

先生「全員そろっ…てないな。1年C組の片割れはどうした？」

生徒「あ、職員室にさっき呼ばれてたので、遅れてくるかと…。」

片割れの子はたどたどしく発言をしている。

他学年との交流ってほんとに緊張するよね～。わかる～。

早く来てあげてよ～。

ガラッ

田中「さーせん！遅れました！！」

1年C組。そういえば、田中樹のクラスじゃん。

席に着くや否や周りを見渡す田中樹。そして目が合った。

田中「 (ヒラヒラ) 」

満面の笑みでこちらに手を振っている。

『きょも、手振られてるよ。』

京本「いや、あれ俺じゃなくて完全にAに向けてるでしょ。」

『まじで勘弁なんだけど。助けてきょも。』

私が顔を背けたのが不快だったのか、顔を歪ませて拗ねたように前を向いた。

京本「多分後でA怒られるよ。」

『え、きょも助けてよ。』

京本「え～やだよ。樹怒ったらめんどくさいもん。」

そういってヘラヘラ笑う坊ちゃん。

京本「 Aが困ってるの見るの面白いし。」

…おい、それが目的だろ。