年下のくせに。 (ページ15)

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由佳「え～、それってもう運命なんじゃない？」

次の日、由佳に話したらこう言われる。

『いやいや、そんなきれいなものじゃないでしょ。』

由佳「なんでそう思うのよ。絶対Aのこと好きだよ、田中樹。」

『 …あれ見てもそう言えるわけ？』

私が指さした方向には、四方八方に女の子を引き連れながら歩いている田中樹。

女の子をとっかえひっかえしてるのは本当らしい。

そのせいできっと女の子のものであろう手形が頬についていた時もあった。

『あれで私のこと本気だって言うんだったら、本気だとしても私は無理。』

私はもっと一途に私だけに愛を向けてくれる人がいいんだもん～。

てか、女の子みんなそうでしょ。女の子というか、全人類みんな。

京本「それなら北斗かジェシーか慎太郎がおすすめだよ～。」

「この俺が言うんだから間違いない。」とドヤって踏ん反りがえってる坊ちゃん。

『いつからいたの。』

京本「ずっと居たよ～。」

由佳「ねえ、田中樹Aのこと好きだよね、絶対。」

京本「詳しい話は知らないけど、昨日の夜すげえ嬉しそうにバイト先にA居たって電話かかってきたよ。」

そんなこと言われたら意識しないなんてことは出来なくて、

『 …ふーん。』

由佳「ちょっと京本、田中樹にAのこといろいろ問いただしといて。」

京本「らじゃー！！！」

敬礼をしているきょもと腕を組みながら仁王立ちしている由佳。

なにこれ。カオスだよ。

髙地「あ、佐藤～。樹がさっき探してたよ～。」

…きょもと由佳、ニヤニヤすんなよ。