かっちゃんは意外と心配性【爆豪勝己】 (ページ21)

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心配性20 ページ21

私達はモニタールームへと移動した

かっちゃんが出久に
遠距離の大きな爆発を放った

流石に危ない、と私達が思っていると

『爆豪少年次それ撃ったら…
強制終了で君らの負けとする』

とオールマイトがマイクで伝えた

そのあとは殴り合いが始まった

出久はかっちゃんに動きを読まれて
為すすべもなくボロボロ

そんな出久に対して心の中で
無意識に応援し始めていたその時

モニター越しの2人は何かを言い合い始めた

あそこまで2人が感情的になっているのは
いつも一緒にいた私でさえ初めて見た

出久の方が状況的にも追い詰められている

はずなのに、なのに

「「爆豪の方が余裕なくね？」」

なにかを叫んだその直後、2人ともが
大きな一撃を繰り出そうとしていた

『先生！！やばそうだってコレ！先生！！』

「(周りのみんなは止めた方が
いいって言ってるけど、

でもこれはきっとあの2人にとっても
大切な話し合いの場でもあるんだ…)」

オールマイトの様子を見る限りきっと
ここは必須なんだってわかってる

でも、このまま続けたらお互い危険だ

「オールマイトっ！！このままじゃ…！」

『っ、双方…中止……』

オールマイトが止めかけた瞬間

出久が何かを呼びかけ
それに反応してお茶子ちゃんが動いた

そこからはあの窮地からの
まさかのどんでん返しで

結果、出久とお茶子ちゃんのチームが勝った

『勝負に負けて試合に勝ったというところか』

常闇くんがそう呟いていた

私はかっちゃんが映っている
モニターへと視線を移動させた

「(かっちゃん………)」

きっとかっちゃんは本気で戦っていたんだ
それなのに負けたってきっと思ってる

オールマイトはこれ(・・)を言っていたんだ…

「Aちゃん、
緑谷ちゃんの腕治してみてほしいって
リカバリーガールが呼んでるそうよ」

かっちゃんのことが気掛かりだけど
出久の怪我を放っておく訳にはいかない

「っ、うん！！今行く！！」

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