Ep.35「チーズたっぷりクリームパスタ」赤×黄 ページ29
リアル
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side黄
今日、またジェシーに誘われてお散歩デート。
と言っても、俺たちは別に付き合っているわけではない。
俺はそうなれたらって思っているけど、ジェシーもそう思ってくれているのかはわからない。
日も暮れてきて、お腹空いたねとジェシーが言うからじゃあどこか食べに行く?なんて提案してみたら、ふるふると首を振った。
「ねぇ、こーち。たまにはさ、うちで食べようよ」
「へ? まぁ、いいけど」
「やった。じゃあ早く行こー!」
「ちょ、置いてくなよー」
急に向きを変えて歩き出すから、慌ててその後ろをついていく。
ジェシーの家に行くのは片手で数えられるくらいだけど、意識し始めてからは初めてだから変に緊張してきた。
伝わってしまわないようになるべく平静を装いながら、隣を歩く彼の名を呼ぶ。
「ジェシー」
「ん? なに?」
「家に上げてもらうお礼に、なんかご飯作ってあげるよ」
「え、いいの!?」
「おま、声でかいって!」
「Hehe、ごめんごめん(笑) こーちのご飯食べれるの嬉しくて! ありがとう!」
嬉しい、か。少しは期待してもいいのかな。
今あまり食材がないかもと言うから、途中最寄りのスーパーに寄らせてもらって食材をいくらか買った。
チーズが大好きなジェシー。チーズたっぷりのクリームパスタでも作ってあげよう。
・・・って、これじゃあまるで彼女じゃないか、なんて思ったりして。
ジェシーの家に着いて手を洗い、家主にはゆっくりしててもらって、キッチンを借りて早速ご飯作りに取りかかる。
まず中くらいの鍋に水を入れて沸騰するのを待ちつつ、適当にサラダをササッと作る。
途中で沸騰したから塩を入れてパスタを茹でる。
その間にフライパンでクリームソースを作る。生クリームじゃなく牛乳で。
いい匂いがぷんぷんしてきた。
夢中になっていたら、気づかぬうちに隣にジェシーが立っていた。
驚いてバッと顔を上げると超至近距離にジェシーの顔。
お互い「あっ」と気まずくなって目を逸らした。
ドキドキと鼓動が音を立てる中、そろそろパスタが茹で上がる頃だなと考えていたらふいに名前を呼ばれて、左側から手がにゅっと伸びてくる。
俺の右頬に着地したその手によって顔をジェシーの方に向かされ、その瞬間、唇が奪われた。
突然すぎて、咄嗟に突き放すように押し返してしまった。
今し方の感触を確かめるように指先で自分の唇を触りながら見たジェシーは、どこか悲しそうだった。
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彩佑実(プロフ) - じゅったん狂さん» こんにちは。お待たせしました。先ほどアップさせて頂きました。よろしくお願いします。💙🖤また書きますね☺️ リクエストありがとうございました! (2022年1月21日 19時) (レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
じゅったん狂 - 彩佑実さん» ありがとうございます😭 明後日楽しみに待ってますっ!! これからもほくじゅりかいてほしいなぁとか思っちゃったり(((殴 投稿頑張ってくださいねっ! (2022年1月19日 20時) (レス) id: ac82afbd90 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - じゅったん狂さん» 愛読、コメントありがとうございます! リクエストも嬉しいです☺️ リアル設定でしたら他の方から既に頂いているCPなので、明後日アップする予定で準備しています。それでも宜しければ、明後日までお待ち頂けると幸いです。よろしくお願いします😌 (2022年1月19日 9時) (レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
じゅったん狂 - 初コメ失礼します!!主様の作品とても大好きです❤︎ 私自身ほくじゅり狂なので🖤×💙くんのお話書いてもらうことはできますか、、、?主様の都合に合わせてできればでいいので!!!!これからもお話楽しく拝見させていただきます! (2022年1月19日 7時) (レス) id: ac82afbd90 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - popti0409さん» こんにちは。お待たせしました。本日アップさせて頂きました! よろしくお願いします☺️ (2022年1月18日 19時) (レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩佑実 | 作成日時:2022年1月10日 21時