Ep.13「Our Best Day」黄×緑 ページ30
ノンリアル、若干年齢操作あり
・
side緑
一昨日。
『こーちー、好き！』
『はいはい、ありがとう』
昨日。
『こーち！ 大好き！』
『わかったって』
2つ上で幼馴染のこーちのことが俺は好きだ。
冒頭のように、好きと自覚した日からずっとアピールしてきたわけだけど、尽く適当にあしらわれていてまともに向き合ってもらえていない。
今日も今日とてそうなんだろうなと思いつつ、いつ言おうかとタイミングを見計らっていた。
今日は俺の高校の卒業式。
地元の大学に進学しているこーちは、一日くらい平気だよと授業を休んでまで俺の晴れ姿を見に来てくれると言う。
朝は家に迎えに来てくれて、一緒に学校に行った。
その道中でもさりげなく好きだと言ってみたけど、いつも通りスルー、というかもはや無視。たろちゃん悲しい。
そして教室に着いてこーちとは別れ、暫くして式の時間になって入場しているときには、俺は親よりも真っ先にこーちを探した。
･･･体育館の壁際にその姿を見た。腕を組んで立ってこっちを見ていたようで、一瞬目が合った気がした。
その後はずっと前を向いて座っているから特にこーちの姿を見ることもなく、眠くなりそうな校長や来賓や生徒代表の言葉を永遠にも感じられるくらい聞いて、無事に式が終わった。
教室で最後の挨拶や思い出話なんかをみんな涙汲みながらしている中、俺は特別泣きもせず、早く終わってこーちのところに行きたいななんて思いながら過ごしていた。
昼過ぎに漸く最後の"さようなら"を終えたら、俺は一目散に教室を出た。
そこそこ仲の良い友だちもいたけど、今はそんな彼らと話すよりも何よりも早くこーちに会いたくて。
きっとどこかで待っていて一緒に帰ってくれるのだろうと思っていたから、学校中を探した。
そして見つけたのは、意外や意外、図書室だった。
こんな日でも開いているんだなんてちょっと思ったけどそんなことはどうでも良くて、俺は静かに座って窓の外を見ているこーちにゆっくり近づいた。
「こーち？」
「慎太郎、お疲れ。見てたよ」
「うん。俺も見つけたよ」
「卒業おめでとう」
「ありがとう」
こーちは俺を捉えると立ち上がって本棚を挟んで窓の前に立ってまた外を見るから、俺もその隣に立ってそんなやり取りをする。
少しの沈黙の後、俺は小さく息を吐いて、前を見たまま話を切り出した。
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彩佑実(プロフ) - (かな名前)さん» コメントありがとうございます。パスワードを解読後、スクロールして頂きますと、下の方に◎と○の付いた文章がありそちらが条件となります。ご理解、ご協力頂いた後フォロリクを送って頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2022年6月10日 19時) (
レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
(かな名前)(プロフ) - コメント失礼します。Twitterの必読を見たのですが条件ってどこに書いてありますか？ (2022年6月10日 19時) (レス) @page49 id: 937383c613 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - けーた。さん» けーた。さん、初めまして。コメントまで下さりありがとうございます。私も末ズのときの緑くんが好きなので早い段階で書こうと決めていました。楽しんで頂けてとても嬉しいです。不定期となりますが、これからも何卒よろしくお願いします:) (2021年11月30日 22時) (レス) id: 22c3e91f96 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 初めましてで失礼します。緑くんが絡むお話が好きでお邪魔しました。実は他に推しCPがあるのですが赤くんとの時は右側の緑くんすごく好きでして。お話、とても楽しませて頂きました。これからも素敵なお話楽しみにしています✻ (2021年11月30日 21時) (レス) @page8 id: 857c9b8bce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩佑実 | 作成日時：2021年11月27日 23時
