story69─ヨコハマ散策 ページ42
.
「此処が……横浜スタジアム……!」
「私も実物を見るのは初めてなの」
「そうなんですか?……にしても大きいですね、これ」
ただ交差点に行くのもつまらない。という訳で、他の観光名所も行くことにした。
トーカちゃんは、その第1目的である横浜スタジアムに目を奪われているようだ。
……そういう私も、楽しんではいるのだが。
「よし、次!」
「はいはい」
*
*
*
「ここが赤レンガ倉庫……」
「ここに来るクレープ屋が美味しいんだって。学校の子が云ってた」
「トーカちゃんも、もう大学生なのね……」
大きくそびえ立つ赤レンガ倉庫。近くには行列ができているクレープ屋さんがある。
……クレープ、品種改良とかされて拒絶反応をなくせないかしら。なんて、つまらない事を考える。
「?どうしたんですか?クレープ屋の方見て。食べたいんですか?」
「まぁね。品種改良でもすれば食べれられるのだけれど……」
「クレープ、1度でいいから食べてみたいですね」
「……そうね」
*
*
*
「うっわぁ、大きな観覧車。これ、人間が作ってるの凄いですよね」
「技術は人間の誇る産物だからね。クインクス班もそのうちの1つじゃない?」
「確かに」
早速乗ってみる。どんどん景色が高くなり、人が小さくなっていく。度々観覧車が揺れるので、トーカちゃんがピクリと肩を震わすのがこれまた面白い。
「何笑ってるんですか!」
「ふふっ、面白くてつい」
*
*
*
そして最後の目的地。人混みの多い交差点に来ていた。
「あぁ楽しかった。付き合ってくれてありがとうございます、Aさん」
「気にしなくていいのよ?私も見たいもの見れたし……。でも、なんで此処に来たかったの?」
すると、トーカちゃんは少し考えるような素振りを見せた。が、意を決したように、此方に顔をゆっくり向ける。
「Aさんが、此処に来る夢を見たの」
「夢……?」
「うん、夢。Aさんがこの場所に居て、何処かに消えちゃう夢」
なんだ、夢か。そう思い、私は織田作さんのことを思い出してくるりと、トーカちゃんに背を向ける。
あぁ、この時、背を向けなければよかった。
「だから、店長に相談したの。それで店長が────」
「……トーカちゃん?」
トーカちゃんが消えちゃったから。
.
121人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うりゅき(プロフ) - 明けましておめでとうございます!モンゴメリちゃんも色々抱えてますからねぇ。いつかは弓月ちゃんとモンゴメリちゃんを絡ませたいです笑 森さんの殺気、どういう反応にするか迷ってるんですよねぇ。今年も私共々この作品をよろしくお願いします! (2019年1月1日 11時) (レス) id: dc3c37d785 (このIDを非表示/違反報告)
黒い天使 - あと、少し遅れましたが明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします! (2019年1月1日 0時) (レス) id: 79595964d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒い天使 - 更新お疲れ様です!森さんとの絡みですね〜!敦君は流石です!ルーシーちゃんは、喰種ごときって...泣く... 森さんの殺気どう反応(?)するのか、気になります!次回の更新楽しみにしてます! (2019年1月1日 0時) (レス) id: 79595964d2 (このIDを非表示/違反報告)
うりゅき(プロフ) - 黒い天使さん» コメントありがとうございます!異能力者VS喰種ですね!私も書きたい衝動に駆られうずうずしてます(笑) (2018年12月28日 18時) (レス) id: dc3c37d785 (このIDを非表示/違反報告)
黒い天使 - 真逆、原作の交差点だとは!トーカちゃんなら羽赫使って自力で脱出しようとするだろうなぁ…って思います(笑)森さんと、どう関わるのか気になります!更新お疲れ様です!次回も待ってます! (2018年12月27日 23時) (レス) id: 79595964d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りうゅき x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sHihamu131/
作成日時:2018年9月30日 20時