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気まずい。
すごく気まずい。
鈴木は、出てきてから気づいた。
策もないのに 何で行けると思ったのだろう、と。
…この二人は、本当に似ているというかなんというか。
無鉄砲に動くところも、人の事を大事に想えるところも。
良い悪い含めて、本当にそっくりだ。
二人とも目を合わせることすら出来なくて、戸惑うばかり。
そんな沈黙を壊したのは、鈴木の方だった。
鈴「…悪かった、本当に。ごめん。」
「え、あ…な、なんで…達央先輩が謝るんですか……。」
鈴「俺が悪いからだろ。」
「違っ…私が空気を読まずに無理矢理聞こうとしたから……」
鈴「それが違う。俺の勝手な事情でお前に八つ当たりした。それに変わりはねぇし、Aが傷ついたのも事実だろ?」
「そ、れは…。」
鈴「むしろお前が謝る理由なんて何処にもねぇんだよ。」
「でも私だって…達央先輩の気持ち考えないでズバズバ要らないこと言っちゃって…」
鈴「そんなの俺だってAにやってるし。」
そこまで言って、Aは何も言えなくなってしまう。
だって言い返す言葉がない。
あったとしても、同じ言葉を繰り返してしまう。
居心地が悪くなって、ギー…ゴー……と小さく漕ぎながら下を俯いていると、ふと前に大きな影が現れた。
びっくりして顔を上げると、「…こっち見ろよ、馬鹿。」と鈴木がブランコの鎖に捕まっていじけた顔でこっちを見ている。
あぁそうだ。
Aが知ってる、
可愛くて男前で、ちょっといじりがいがあって、あとたまにかっこいい。
そんな…、そんな鈴木達央だ。
なんだか久しぶりに鈴木の顔をちゃんと見た気がする。
ぷっ…とわけも分からず笑ってしまう。
鈴「……あとKENNにも言われたんだよ…。次A傷つけるんだったら、俺がAを守るからーって。」
「……待って何それ初耳なんですけど。」
鈴「…もしかして俺、今KENNにすごい悪いことしたかもしれない。」
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み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - くるみさん» あれま!私としては字の間違いはまぁ恥ずかしいので今回みたいな”引く””敷く”の大きい間違いだったらむしろありがたいです笑 こちらこそ、これからも読んであげてくれると嬉しいです! (2019年12月22日 2時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - み ゅ ー ぽ む 。さん» いえいえ。前に違う作品で訂正コメした時にめちゃくちゃ怒られたんで迷ったんですけど受け入れて頂けてよかったです。これからも頑張ってください。 (2019年12月22日 1時) (レス) id: 15b12e1c33 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - くるみさん» 訂正ありがとうございます!直しますね〜!!;; (2019年12月21日 14時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 布団は“敷く”ですね (2019年12月20日 15時) (レス) id: 15b12e1c33 (このIDを非表示/違反報告)
みかんですねん(プロフ) - み ゅ ー ぽ む 。さん» ボードのことはすみませんでしたこれからも頑張ってください (2019年11月24日 3時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
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