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いつまでも玄関には居たくない。
「ッほら、部屋上がらせてっ…。」と上手く押しのけて、靴を脱いで部屋に上がる。
その後ろをぴったりと付いてくる梅原。
部屋に入ると、その有様に思わずため息すらも出なかった。
今日着ていたシャツはだらしなくソファに脱ぎ散らかしているし、机の上には飲みかけのグラスや溶けた氷でぐちゃぐちゃだ。
ずるっと着ていたニットカーディガンが肩から落ちる。
これはまた派手に散らかしたものである。
「…まさかとは思うけど、これ掃除させようって私呼んだわけ……?」
梅「なわけないでしょ。」
「ならいいけど…。ん?ちょっと待ってじゃあ尚更なんで私呼んだの。」
梅「言ったじゃん、会いたくなったって。」
「…その顔で言わないでよ。梅ちゃんの顔でときめけないのが悲しくなる。」
梅「…ホント、勿体ないことしてるよAは。」
「そっちこそ。」
梅「……今日さ、本当にAに会いたくて電話したんだよね。」
「…」
梅「なんか、遠い存在になっちゃったっていうか。…久しぶりに会ったからっていうのもあったけどさ。」
机を台拭で拭いていると、ふと零れた梅原の愚痴。
ソファに座って喋っているらしく、随分と弱気な声が後ろから聞こえる。
それを黙って聞くA。
あぁなんだ。
そんな事だったのか。
心配して損をした。
みんなに可愛がられているAだからこその、
昔からの仲である梅原の悩み。
簡単にまとめてしまうと、”嫉妬”と”寂しい”の言い換えだ。
ダラダラとまどろっこしい言葉で重ね続ける言い訳は聞き飽きた。
「…で、梅ちゃんは私に何して欲しいわけ?」
梅「……取り敢えず、今は俺のことだけ考えてほしい。」
「誰がそんなカッコイイ台詞言えと。」
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み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - たそ。さん» ウッヘありがとうございます…() 是非是非、仲良くして下さい! (2019年10月13日 13時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 太陽と月さん» ありがとうございます!頑張ります〜!! (2019年10月13日 13時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
たそ。(プロフ) - み ゅ ー ぽ む 。さん» みゅーぽむ様の感性ど自分の感性がばっちり合いすぎてもうしんどいです、、←仲良くなりたいです、、 (2019年10月5日 13時) (レス) id: 1c4af94c04 (このIDを非表示/違反報告)
太陽と月(プロフ) - み ゅ ー ぽ む 。さん» 番外編!いいですね!!たのしみです! (2019年10月5日 12時) (レス) id: 5e98f23515 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 太陽と月さん» 誰になるんでしょうか!!(笑) 細谷さんですね!結構出したいのに1話書くのは難しいみたいなキャラ多いので、番外編みたいなので書けたら書いてみます〜!! (2019年10月5日 12時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
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