【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ８【愛され】

▽首輪の話。 ページ31

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｢…何コレ………？｣

鈴｢首輪じゃね？｣

｢いやそれは分かりますよ。何で私の席の前にあるんですか。｣



ニコ生ラジオ。

最近この業界で使われることも珍しくは無くなった、ニコニコ動画での配信機能だ。

こういうラジオ番組で重大発表をしたりする事も少なくは無い。


今回出演させてもらうのは、Aの過去が明かされた時に撮っていた乙女向けアイドルアニメのラジオである。

パーソナリティが斉藤・柿原で、そのゲストとして兄弟役でもある鈴木達央と一緒に出ることとなっていた。


そこで兄弟らしく少し似たような衣装を用意されたのだが、何故かAの場所には首輪が置いてある。



｢…たっつん先輩のじゃないんですか？｣

鈴｢俺をなんだと思ってるんだよ。そんな趣味ねぇし。｣

｢待って待って私がつけるってこと？え？｣

鈴｢…あ、そいやこのアニメの監督ってあのセクハラ監督じゃなかったっけ。｣

｢………あぁ…そういうことですか…？｣

鈴｢嫌なら付けんなよ。｣

｢…いや、当てつけ代わりに着けてやりますよ。こんなもん恥ずかしくありません。｣

鈴｢お前変に負けず嫌いだよなぁ…。｣

｢ん？あれ、え、たっつん先輩これ付けてください。付け方が分からない。｣



鈴木が首元の輪っかを通してくれる。

｢おら、出来たぞ。｣と言われて鏡を見ると、丁寧にリードまでついた首輪がしっかりと付いていた。

さすがに直で見ると恥ずかしい。
良い歳して何やってるんだ…と言う気持ちになる。


慣れない手つきで｢ねぇたっつん先輩どう思います？｣と言いながら首輪を触っていると、ふと鈴木がリードを握っていることに気づいた。

途端にグイッと鈴木の方へ引っ張られる。


｢っおわ…｣と思わず顔を上げると、口角を上げている鈴木が。


元々根がＳっ気のあるタイプ鈴木が、
好きな女の首輪なんて見たら。

加虐心が燃える。

堪らない。

煽りたい。









｢っちょ、達央せんぱっ…｣


鈴｢…ワンって鳴けよ。｣


｢っ……わ、わん……………。｣


鈴｢…っはは、よく出来ました。｣




ゾクッとしてしまうのは、
何かの間違いだと思いたい。

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