【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ７【愛され】

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｢そんな事もありましたよねぇ…。｣

江｢昔の可愛げがもーちょっと今でも残ってたらねぇ……。｣

｢今の私は可愛くないって言うんですか。｣



お酒を飲んでいるうちに、ほんのりと酔っ払ってきた二人。


昔のことを思い出しながら、ぽけーっと空想にふける。

気づけばもう5年以上前だ。

昨日の事のように思い出せるのに、五年もの月日が経っている。


Aの一言に、｢だって…ねぇ？｣と嫌味ったらしく言う江口。

ニヤニヤ笑いながら言ってくるから、余計腹が立つ。



｢…でも私、だいぶ成長したと思うんですけど。｣

江｢えー？だって今もちっちゃいままだし、ぺこぺこぺこぺこお辞儀しながらやってるじゃん。｣

｢むっ…それは礼儀の一つです。｣

江｢そーかなー？笑｣

｢……じゃあ試してみますか。｣

江｢え？｣

｢江口先輩立ってください。｣

江｢えっ、あはい。｣

｢……っしょ、と……ほら、どうですか。｣

江｢………いやあの、これは……。｣

｢なんですか。大きくなったでしょ私。｣



江口を立たせると、Aはぎゅっと首に手を回して江口の顔を自分に引き寄せた。

Aの言っている大きいは、身長的な意味での成長らしい。
初めてあった時よりは3.4センチ伸びているはずだ。


まぁ、そんな事は江口に関係ない。

ちょっと顔を動かしたら、キスできてしまう。
ちょっと力を入れたら、押し倒せてしまう。

ほんのちょっとで、二人の関係を大きく変えることが出来てしまう。

｢っ…｣と唇を噛んで悩む。

当の本人は、江口に何が起こっているのかも知らず｢…江口先輩？｣と呑気に首をかしげながら名前を呼んでいる。









江｢……A…、……。｣


｢…江口先ばっ………ッあで！｣


江｢酒臭い。そんなんだから彼氏も出来ないんじゃないのー。｣


｢か、彼氏が出来たら彼氏の前では可愛い子ぶります。｣





君に想いを届ける日は、
もう少し先でもいいよね。

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