【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ６【愛され】

▽TicTacの話。 ページ29

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｢お願い？｣

｢そ。｣



突拍子もないその話に、思わずAは目をパチクリさせた。

・

某公開ラジオ収録会場。

今日はアニメラジオの公開収録の日。

MCは、木村と岡本。
そしてゲストに、A。

何日か前が7月7日…いわゆる七夕だったが、今回のラジオは それに便乗して七夕祭りというお題だった。


その収録で行われたのが、この企画。

題して、｢おねがい事、叶えちゃいます？｣である。

そのまま題名通りの企画で、イベント前にTwitterで募集したファンの皆様からの質問やセリフを言ったりする系のコーナーだ。

まぁよくあると言えばよくあるだろう。


でも問題はここから。

てっきり時間がある分だけそのお願いごと…つまりは短冊を読んでいくのかと、Aは思っていた。

だが思いの外スタッフが用意した短冊の数が少なかったらしい。

ファンから頂いたその短冊が、全部言い終わってしまったのだ。


そこで、咄嗟に木村が｢Aさ、｣と繋いだわけである。



｢えー…もうこの歳になると汚いお願い事しか出てこないですよ…。｣

(あはは)

岡｢汚いって.笑 例えば例えば？？｣

｢モテたい、売れたい…あぁ後 誰かのお金で高い肉食べたい、なんかわかんないけど褒められっ…｣

木｢酷いな。｣

岡｢酷いね。｣

木｢多分それ以上言うとお前のイメージ下がるよ多分。｣

(十分可愛いー！)
(かわいいー！)

｢えっ、あっ、ありがとうござっ…えっ、照れっ。｣

岡｢本気で動揺してる。｣

木｢顔真っ赤じゃんちょーうける。｣



あははと大笑いされるA。

可愛いなんてあまり言葉にして言われないから、本気で照れてしまう。

顔が真っ赤になっているのが嫌でも分かった。

それが恥ずかしくて、｢進めてください話を！！！｣と怒る。









木｢いやだから、Aのお願いごとの話してんじゃん。｣


｢あそっか…えぇっとえぇっと、お願いごと…。｣


岡｢どうする？｣


｢…っあ！！じゃあ私、お二人の生歌が聞きたいです！｣





仕返し混じりの無垢な笑顔。

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