【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ６【愛され】

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エレベーターで三階まで上がって、ずらぁ…っと並ぶ本に迫力を感じる。

あっちを見ても、
こっちを見ても。

本、本、本、本。

本から逃れられない気がするくらい、棚とびっしり詰まっている本が並べられている。

｢すーごい数…｣と圧巻された。


早速、自分のお目当ての所に足をむける。

さすがにこれだけ数があると、そのコーナーを探すだけでも一苦労だ。

・

少年漫画という全世代が読むジャンルなだけあって、コーナーは真ん中にあった。

自分が欲しい漫画の出版社と作品名を探しながら、棚を横移動する。


だが、初めて来るということもあって場所がどうにもわからない。

というか、いつもはこの漫画家の隣に置いてある欲しい漫画が無い。


あんまり人…しかもアニメディアに詳しい本屋の店員さんと接したくはないが、致し方ないだろう。

仕方なく、隣に居た店員さんに聞くことにした。



｢…すみません。｣

店｢はい、どうかされましたか？｣

｢えぇっと…これ探してて。｣

店｢…あこれ、最近アニメ化してますね…となると、メディア化の方…少しお待ち頂けますか？調べてみます。｣

｢ありがとうござっ…｣

ﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻッ…！

店｢うわぁっ？！またやっちゃった…すみませんすみません…。｣

｢おおお落ち着いて落ち着いて…。いいですよ、これ私片付けておきますから。｣

店｢いやそういう訳にはっ…｣

｢大丈夫ですって。私の本、探してくれますか？｣

店｢ごっ、ごめんなさいっ…！お願いします！｣

｢はい。｣



ちょっとそそっかしい女性の店員さんらしい。

パソコンがあるレジに行こうとした瞬間、エプロンが引っかかって補充しようと思っていたであろう本が一気に棚から落ちたのだ。

元はと言えばAがこの作業を中断してしまったし、本の片付けは嫌いじゃない。


とはいえ、勝手に片付けて場所が全く違うのもそれはそれで迷惑である。

なので、わかりやすいように出版社、作者あいうえお順で並べておくことにした。









｢…大丈夫かな………；；｣




かれこれ十五分。

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