【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ４【愛され】

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青い空、
生い茂る緑、
背中を押す風。


それは、瑞々しい高校二年生の夏休みに遡る。


全てが全て輝いて見えたあの頃。

気づけばもう八年前の出来事になる。

・

…最初に想いを告げてきたのは、向こうだった。


その同級生は、簡単に言えば｢浮気相手｣にAを選んで。

彼女がいるにも関わらず、その彼女とも関係を持ちながらAに告白してきた。


勿論、別にその人が好きだった訳でもないので初めは断った。

好きじゃない人と付き合う義理はない。

それにその時、Aは日向と付き合っていた。
それはみんな知ってることだし、相手だって知っているはずだ。


だが、断った途端 相手はAに脅しをかけてきた。


｢いいから付き合え。じゃなきゃ無理矢理にでも犯すぞ。｣、と。


それからはもう散々。

日向とは嫌々別れ、彼女にバレないようにコソコソと付き合う日々。


なんで好きでもない相手と手を繋がなきゃならないのか、
なんで好きでもない相手の為に放課後時間を割かなきゃならないのか。


苦しくて苦しくて。

何度も悩んでは、解決策を探した。

今となっては、まだマシな方だったのかもしれない。









そんな毎日も、上手くは続かない。



嘘はいつかバレるもの。









｢…っあんた…私の彼氏に言い寄ったんでしょ？！｣


｢……は…………？｣


｢そうなんだよー。俺はお前が居るからって言ったのに、Aがしつこくて…。｣




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