恋人に。 ページ2
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「…ん、あれ、颯くん……？」
「…おはよ」
起きた瞬間の状況が理解できなくて名前を呼ぶと、颯くんの寝起きの掠れた声が聞こえた。
颯くんの腰に私は抱きついていて、私の頭から背中は颯くんに抱きしめられている。
「…なにこれ」
なにも理解できず、回らない頭からひねり出したそんな一言。
頭上からくつくつと静かな笑い声が聞こえてきた。
なんか、恋人同士みたい。
そう思うと涙が出そうになった。なんか、つらい。
颯くんの腰に回った腕を解くと、颯くんの腕も少し緩んだ。
顔を上げてもぞもぞと枕の方へ体をずらすと、颯くんの整った顔がすぐそばにあった。
伸びてきた手に思わず目を瞑ると、顔にかかっていた髪をさらりと耳にかけられる。
いつも見られているとはいえ、こんなにがっつり寝起きを見られるのは恥ずかしいな。
まぶたとか、腫れてないかな。
「……ね、」
「ん？なぁに」
「俺ね、Aのこと好き。
ずっと、ずっと好き。
中学生からずっと。」
照れ隠しのようにしきりに私の頭を撫でて、ゆっくりと確かめるように、しっかりと一文字一文字確認するようにそう言った颯くん。
いつも通りの、優しい目。
嘘を言っているようにも、寝ぼけて言ったようにも見えない。
ぼろ、と涙が一粒落ちたのを皮切りに、もう一粒、また一粒、と後を追うように止め処なく涙がこぼれていく。
「…ごめん」
「ちがっ、嬉しくて…」
そういうと目を見開いた颯くん。
涙で視界はぼやけているのに、どこか冷静な頭で
ああ、驚く顔もなにも変わらないな。
なんて思っている自分もいた。
それは、期待していいってこと？
そんな言葉に必死で頷くと、安心したように笑う颯くんの顔が見えた。
綺麗な指が目元に触れて、涙を拭ってくれている。
「恋人に、なってください」
「っ、はい…！」
朝日が差し込んで颯くんの顔は夢みたいに綺麗で、普段は厭わしい冷たい空気さえなんだか神聖なものに感じる。
そんなに泣かないでよ。と笑う声はどんな時より優しくて、頭を撫でる手つきに落ち着く。
好きで好きでたまらなかった。
ずっと、ずっと。
颯くんも好きだなんて、ちっとも気がつかなかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
自転車の後ろの女の子へ。
あなたはしあわせになれるよ。
長い下り坂、サイダーとアイス。
青春の味を忘れないでね。
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しぃ(プロフ) - そらさん» できれば嫉妬系にしていただけると… これからも頑張ってください！ (2019年8月19日 15時) (
レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます〜〜！！！めちゃくちゃ書きたいやつです！！書きます！！！わぁあ〜ありがとうございます；；これからもどうぞよろしくお願いいたします；； (2019年8月18日 15時) (レス) id: b994d8a981 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - カップル成立おめでとうございます！リクエスト失礼します！東大王のメンバーとのからみがもっと見たいです！できればでいいので、砂川さん、ジャスコ林さん、紀野ちゃんも出してくれるとさいわいです！ (2019年8月14日 15時) (レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
@ Junn .(プロフ) - そらさん» そうだったんですね！！教えてくれてありがとうございます(;_;) (2019年8月10日 22時) (レス) id: d2e10a848f (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - @ Junn .さん» １つパスワードかけてある間違えて作ってしまったのがあるのですが、こちらもかかってますか？この作品が読めましたら問題ありませんので、こちらの作品の方を読んでいただければ幸いです。紛らわしくてすみません！ (2019年8月10日 21時) (レス) id: b994d8a981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そら | 作成日時：2019年8月10日 19時
