燈矢くんとの過去2 ページ3
その日から､お父さんに自分を見てもらおうとしている燈矢くんの個性訓練はより過酷さを増したものとなり火傷が酷くなっていった｡精神的に不安定となった燈矢くんが､焦凍くんに襲いかかった事を期に焦凍くんは隔離される事になったらしい｡
「李羅ちゃん…李羅ちゃんは俺を見ててくれるよね…？俺から離れていかないよね？」
エンデヴァーが自分を見てくれない恐怖や絶望から少しでも逃れようとしたのか､燈矢くんは私にそう言った｡
元々私は燈矢くんしか見てないのに｡
「勿論だよ､燈矢くん｡私はずっと見てるから｡」
その答えを聞いた燈矢くんは少し明るい表情になり「約束だよ」と言って二人で指切りをした｡
たまに轟家にお邪魔する事もあり､燈矢くんの家族である夏雄くんや冬美ちゃんと遊んだりもしていた｡
いつも愚痴を聞いてくれていた夏雄くんまで自分を嗜めてくるからと私に愚痴を溢したり､お父さんに見てもらいたくて未だ隠れて個性訓練を続けたりていた｡
ーーーそうして轟家の人間関係は縺れたまま､私達は13歳になった｡
「感情の高ぶりが火力に直結するんだ…凄いだろ､李羅ちゃん！痛っ…！」
今まで赤い炎をずっと放出していた燈矢くんは､更なる火力を灯した青い炎を出せるようになった｡
燈矢くんの青い瞳と同じ､美しい青い炎｡
しかし､火力を上げていない炎で火傷を作っていたのだから更に火力を上げた炎で火傷ができない筈なんてなかった｡
「燈矢くん…また火傷が出来たんじゃ…」
燈矢くんに近づくとやはり､訓練前にはなかっ火傷が更に増えていた｡青い炎を出した今回はいつもの火傷よりさらに酷かった｡「大丈夫だよ､このくらい耐えられるよ｡」と笑って言った燈矢くんだが､焦凍くんが生まれて以降激しくなった個性訓練での火傷は本当に見ていられなくなった｡至るところにある､治りきらないうちに新たに作られる火傷｡
そして､私は本来一生無個性で通す筈であった私の個性を燈矢くんにだけ教えることにした｡
「燈矢くん､他の人には言わないでね｡」
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リナ(プロフ) - 素で間違えてました！コメントありがとうございます､修正しておきます｡ (11月29日 23時) (
レス) id: 9b1dc25640 (このIDを非表示/違反報告)
ねかあ(プロフ) - エンデバー（？）エンデヴァー（ｲｴｽ） (11月29日 23時) (レス) @page2 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - コメント､応援ありがとうございます､メリバ大好きなので身内のみ救われます｡ヒーロー嫌いではないのですが推しがいるわけではないので躊躇なくやらせていただきます｡連合に幸あれ… (11月23日 23時) (レス) id: 9b1dc25640 (このIDを非表示/違反報告)
鼓草(プロフ) - ヒーロー側に一切の救いが無いんですかね？最高ですね？敵連合WIN ENDですね？最高すぎます…更新の度楽しく読まさせていただいてます！これからも応援しています (11月22日 14時) (レス) id: a5f127d657 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ餅(プロフ) - いえいえ！次も楽しみに待っております！ (11月21日 18時) (レス) id: a37ec9ee81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ri | 作成日時：2023年11月16日 21時
