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弟分ができた私は。 ページ7

物珍しそうに人間が行き交う屋敷を見回す彼を客間に案内して、お互い対面に座る。

「えーっと…獪岳?一応師匠から説明受けてるみたいだけど、此処で住んでもらう分には騒ぎを起こさないならまったく問題ないし、血鬼術の特訓とかもしっかり付き合わせてもらうよ。弟分みたいなもんだしね。」

部屋もたくさんあるから空き部屋貸すよ。何か質問ある?と獪岳に尋ねる。

「…アンタ何でこんな生ぬるいことしてるんだよ、強いって聞いた。こんな…人間ごっこみたいな…」

師匠に一応私がそこそこ力があることを聞いたようで、何で人間を食わずにこんな生活をしてるか疑問に思ったらしい。
確かに人間食べれば手っ取り早く強くなれるらしいけどね…

「鬼殺隊は神様の敵だから殺すけど…あ、神様ってあの方ね。普通の人間をわざわざ敵意向けられてないのに殺して食べようとは思わなくてね…。あと、私戦うのはあんまり好きじゃないの。痛いのヤダし。」

何言ってるんだこいつ、信じられない。みたいな生ぬるく蔑まれた眼差しを年下の獪岳に向けられる。確かに私みたいなタイプの鬼いないもんなぁ…

「…鬼殺隊からしたら厄介極まりない存在だろうな。拠点はコロコロ変わるし、人間味方につけてるし。」

獪岳は元鬼殺隊らしい。師匠と同じく呼吸を使う戦士。鬼になっても戦闘能力は受け継がれるし、鬼になって身体能力向上するし傷ができたくらいで致命傷にならなくなる。人間の時よりよっぽど強くなれるんだろうなぁ…
そんな事を思っている間にも獪岳は言葉を続ける。

「今までの鬼とは全くやり方が違うし、変わってる鬼だから今まで無事に生きてこれたのはありそうだけどな。」

「神様にも特異体質らしいって言われたからね。無事に生き延びる為にも、師匠と離れてからは戦闘をなるべく避けるようには生きてきたつもりだよ。」

死んでしまっては全て終わり。生きてさえいれば、きっといいことがあると思うからね。そう言って私は獪岳に微笑んだら、何か納得したような顔をされた。

弟分の修行に付き合う私は。→←師匠から頼み事をされた私は。



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設定タグ:獪岳 , 鬼滅の刃 , 上弦の鬼
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作者名:リナ | 作成日時:2020年12月14日 2時

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