人間から血鬼術を食らった私は。 ページ24
師匠が追い詰めてただろうし、殺していいか聞こうとしたが、そんな間も無く"邪魔者は殺せ"と神託が下った。
「師匠、こっちの二人は始末しますよ。」
玄弥と呼ばれた男を血鬼術の薔薇死刑の蔦で引き裂こうと地中から蔦を出した。
「ただでやられるかよ…!」
玄弥君は至近距離から銃を発砲して立ち上がれば走って獪岳や師匠がいる方向から離れる。もちろん銃弾は薔薇死刑により弾かれているが。 師匠に構ってる二人と獪岳に追われてる子から離れて邪魔させないつもりかな…
「神様も早く殺せって言ってるの…大人しくしてれば痛くしないから早く死んで…?」
鬼血術・薔薇吹雪。
薔薇の花弁を無数の鋭い刃の吹雪のように放って玄弥君を襲わせる。
「ッ…ぐ!!」
鬼食いをしてるからか、思ったより大したダメージにならなかった。攻撃を食らい花弁が突き刺さり傷だらけになりながらも、玄弥君は持っていた何かを口につっこんだ。
確か、あれは血鬼術で師匠が作った刀の破片…?
「食らいやがれクソ鬼が…!」
そう言いながら銃口を向け弾丸を放ってくる。こんなのまた防げばいいだけ…と蔦を出させたが、軌道が変わり体にめり込み穴を開ける。
「い、っ…た…ぁ…!」
それと同時に、私の体に銃弾が食い込んだ場所から太い樹の植物が生えてきて体を拘束される。
これは血鬼術…!?
「はっ、ざまあみろ!そこでしばらく大人しくして…」
様子がおかしい、と思ったのだろう。
それに間違いはない。
「…神聖な神様の血を、流させるなんて…」
そんなに出血する筈がないのに樹木を伝う血液が止まることを知らず、ドバドバと溢れ出した。
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作者名:リナ | 作成日時:2020年12月14日 2時