彼という人２ ページ6
気が付くと、私はベッドに寝かされていた。
まわりでは、バタバタと忙しそうに看護婦さんが走り回っている。
どこだろ・・・ここ？
私、倒れちゃったんだ。
まわりを見回しても彼の姿はなかった。
行っちゃったかな・・・
お礼も満足に言えなかったな・・・
海外でこんなに親切にしてもらったの初めて。
本当にいい人だったな。
せめて、名前とか連絡先とか聞いておけばよかった。
起き上がろうとしてふと目をやると、ベッドのパイプの所に何か走り書きのメモが張り付いている。
『でんはすぐもどる』
でんはすぐもどる？？？
これは何語かな？
日本語？どうみてもたぶんひらがなだよね？
でもどこで切れるんだろ？
でん？はす？ぐもどる・・・？
紙を手に取ってじっと眺めてみる・・・
そこへ、彼が突然部屋に飛び込んできた。
「ごめんなさいおそくなっちゃって。
きがついたんだね？
だいじょうぶですか？
ちょっとボクでんわしなきゃいけないところがあって・・・
めもみました？」
私は彼の言葉を聞いて、突然その謎の文字の意味が分かって、
思わず叫んでしまった。
「電話！すぐ戻る！」
彼はびっくりして、私の顔を見つめている。
周りで忙しそうに働いていた看護婦さんたちも一瞬足を止めて、私の方をみる。
一斉にみんなから注目されて、私はいたたまれなくなって、手で顔を隠した。
やっちゃった・・・
どうしよ。恥ずかしくて顔あげられないよ・・・
そう思ってると、突然横からくもった笑い声が聞こえてきた。
彼をみると口を押えて、笑っている。
視線が合うと、彼はますますがまんできなくなったのか、今度は声を出して笑い始めた。
「ハハハハハハハハ・・・
すごいね、君。
ハハハハハハハハハ・・・
すごい、おもしろ・・・
ハハハハハハハハハ・・・」
「・・・・・。」私は無言。
この人、笑い上戸なのかな？
そんなにおもしろかったかな？
大爆笑している彼の姿を改めて見つめた。
ところでこの人はどういう人なのかな？
年は・・・私と同じ位？それか年上に見えるなあ。
何してる人だろ？
・・・なんか・・・一般の人には・・・見えないな。
背が高くてスタイルよさそうだし。
顔も・・・かっこいいのかな？
メガネしてるからよくわかんないけど。
モデルさんとかかな？
・・・とにかく、まずお礼を言わないとね。
・・・そろそろ落ち着いてくれないかなあ。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
東方の神起 - やっぱいつ読んでも面白いですね!もうこれで４、５回は読みましたよ〜＾−＾やすのさんがかくユノが大好きです。 (2013年12月14日 22時) (
レス) id: dfdcebd87d (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - こちらも読み始めました^^やすの☆さんのユノが好き^^ (2012年7月23日 9時) (レス) id: f09ee12cff (このIDを非表示/違反報告)
ほみぃ(プロフ) - もう１回読も〜っと(。-∀-)♪ (2011年8月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 7e56e94731 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初めて読ませて頂きました(*^^*)素敵です♪ (2011年5月25日 14時) (携帯から) (レス) id: 696dbc5635 (このIDを非表示/違反報告)
みしょ - ユノに思ってもらえて幸せだよ〜(^^) (2010年7月18日 22時) (携帯から) (レス) id: 220dfc605b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やすの☆
