〔未満警察〕police less than. part2

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指友「...、そちらの方がお連れの？」


　

野原「はい、友達です。心配して着いてきてくれて...」


　

『はじめまして、Aです。』


　

指友「貴女のことは野原さんから聞いています、はじめまして。」


　

『...、』


　

　

もう少しで夏というのに、
暑そうな黒い手袋。


　
頑丈そうなそれを、私はガン見してしまった。


　


　

指友「ああ〜アレルギーで被れが酷いんです。」


　

『...そうですか。』


　

野原「指友指助って本名、..じゃないですよね？」


　

指友「もちろん。」


　

野原「...、どういう意味なんですか。」


　

指友「...、指殺人って言葉ご存じですか？」


　

野原「...、？」


　

『..ネット上の誹謗中傷などで死まで追い込むこと、ですよね。』


　

指友「Aさんの仰る通りです。...、僕はその反対のことをしたい。」


　


　
そう言って、男はメモ帳に何かを書いていく。


　
見せてもらうと、
そこには”指”、そしてその横に”友助”と書いていた。


　


　

　

指友「殺人じゃなくて友達でありたい。そして、助けたい。だから、指友指助です。」


　

野原「これまでもそうやって色んな人と会って話してきたんですか？」


　

指友「ええ、皆さん僕と話した後、悩みが消え”死にたい”なんて呟かなくなります。」


　

『...、』


　

指友「さやかさんもその為に僕と会いたかったんでしょ？」


　

野原「...、」


　

指友「...、お友達さんも、そうじゃないんですか？」


　

『え、...』


　

指友「...貴女の目を見ればわかります。貴女も過去に”死にたい”と思ったことがある。」


　

『...、』


　

指友「...、もしかしたら今も。」


　


　

　

そっくりそのままコイツに返したい。


　
私もアンタの目を見たらわかる。


　



　


　



　


　

この人は、敵だ。


　


　

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