・ ページ24
.
私と一ノ瀬くんは、
本間くんを支えながらアクアショップへと向かった。
マリナちゃんを助けないと。
あの女から離さないと。
次郎「快くん、Aちゃん。」
そう言って、
懐中電灯を照らしながら先頭に立ってくれる彼。
その光に照らされたのは、
包丁を持った女と、
俯き気味のマリナちゃんだった。
女「..何してるの？...2人は？コロしたの？」
次郎「..コロすわけないだろ！！」
快「その子を助けに来た。」
次郎「..もうこんなことやめろよ。俺たち急いで立派な警察官になるから！次にアンタが困ったら、いくらでも話聞くからさ！！」
女「..そういうことじゃないのよ。」
次郎「じゃあ、どういうこと?!」
『...、家族の在り方を伝えたかったの？』
女「...、」
『家族にだって困難がある。その困難は家族みんなで助け合えば何とかなる。...、そんなの甘い考え。』
女「...、」
『家族の困難は、誰かが生贄になるしか解決策はない。...貴女の家庭もそうだった。家族の借金は、貴女のお父さんの死と引き換えに白紙になった。...カエデさんは、そんな家族の在り方を同年代の女の子に伝えたかった。』
次郎「...、同年代？」
『..私もそう。私の家族の困難は、私が生贄になった。そしたら家族みんな喜ぶから。お母さんもお父さんも、お姉ちゃんも、笑顔になるから。...、家族って本当に良いモノね。』
快「...、Aちゃん。」
女「ふふ、あはは、...やっぱり貴女はこっちの人間。ねえ、私の家族にならない？私、貴女とならどんな困難も乗り越えていける！ねえ！！お願い〜」
快「もうこんなことやめろ！..こんなことしたって復讐にはなりませんよ！」
女「...復讐？私が？..警察に？」
快「...いや、家族に。」
違う。全然違う。
この女は家族を恨んでなんかない。
むしろ異常な愛を持っている。
愛と憎しみは紙一重だから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 321人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「中島健人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
フラ - はじめまして･･･作品を読み感動しました！作品参考にしていいですか？？ (2020年9月13日 21時) (
レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
とまとミニ(プロフ) - A・O・Iさん» ありがとうございます！移行後も更新頑張りますので、お読みになって頂けると幸いです(^_^) (2020年7月15日 21時) (レス) id: 0905342a47 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - とまとミニさん» www (2020年7月15日 18時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
A・O・I(プロフ) - 移行楽しみです！いつもありがとうございます！応援してます!! (2020年7月15日 18時) (レス) id: 169be6aa08 (このIDを非表示/違反報告)
とまとミニ(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» コメントありがとうございます！ちょっと切なめ、でも完全には恨めないキャラばかり作ってみました…(笑) (2020年7月15日 17時) (レス) id: 0857c8b69c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とまとミニ | 作成日時：2020年7月9日 17時
