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「はっ。風磨こそナンパじゃん」
「いや、マジなんだって」
ね、覚えてない？ って聞かれるけど生憎、北斗以外のジャニーズなんてほとんど記憶に残ってない。
素直にごめんなさい。と告げるも、マジかよ。意地でも思い出すわ。って再び考え始めた風磨、と呼ばれた男性。
…えぇ。何かめんどくさい。
「ごめん、Aちゃん。コイツ酔ってて」
『…見てれば大体、分かります』
「うん、だよね」
って中身が全くない会話を田中さんとしていれば、また別の誰かが何やってんだよお前ら。って現れた。
……あれ？ この人、どこかで。
って菊池さんと同じような事を考えてちょっと笑いそうになる。
薄暗い店内でもよく分かる肌の白さと艶やかさ。
キュッと少し上がってる口角が某ウサギ？ のキャラクターを彷彿とさせてるような。
「『あ』」
「「え？」」
色白さんと私。そして田中さんと風磨さんの言葉がハモった。
「Aちゃん、だよね？」
『…渡辺さん、？』
良かった、当たってたぁ！って嬉しそうな渡辺さん。
私も合ってた事に安堵した。
北斗の先輩だもん。失礼になるとこだったよ。
「久しぶりじゃん。元気？」
『お久しぶりです。はい、この通り』
「ははっ。なら良かった」
って当たり障りない渡辺さんとのやり取りに、何で○太の事は覚えてんの！？ って騒ぐ風磨さんと、何故か不機嫌そうな田中さん。
「…二人まで知り合いなわけ？」
「そうそう。たまたま遭遇したんだよ。ね？」
『はい』
「ふーん…」
数分前までご機嫌そうだったのに急に不機嫌になる田中さんに疑問を持てば、そうだぁ！ って声を上げる風磨さん。
…何か、ほんと色々めんどくさい集団だ。
「思い出したっ。北斗の彼女！」
「風磨は北斗と前、同じグループだったんだけど知らない？」
渡辺さんの言葉に頭を捻る。……あ。
『…菊池さん、？』
「せーかい！ うわぁ、良かったぁ〜。思い出されなかったら俺、只のヤバイ奴になるとこだったわ」
「ぶはははっ」
『ご、ごめんなさい…』
菊池さんも確か北斗の先輩にあたるんだったよね。
やらかしちゃったかな。と思ったけど、俺もまだまだか〜。って笑ってたから大丈夫そう？
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作者名：つばさ | 作成日時：2021年5月5日 20時
