可愛すぎる彼女の話をしたい【五条悟】

・芸術的 ページ29

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Aはよくスケッチブックに絵を描いていた。


その日は授業中に描き始めた。




「見せてよ。」

『硝子でもダメ。』




誰も見たことないスケッチブック。

見ようと試みたが、勝手に見ないでと怒られたこともあってそれから触れてすらない。




「Aお願い、気になるじゃん。」




硝子が両手を合わせてAにお願いする。
その横で俺と傑も同じポーズをした。




『だめ。』




その時ちょうどAが夜蛾先生に呼び出されて出て行った。

スケッチブックは引き出しの中。




「……見るか。」




ここまで来たら見るしかない。
引き出しからスケッチブックを取り出して開いた。


1ページ目には窓際でタバコを吸う硝子が描かれていた。しかもめちゃくちゃ上手い。



シャーペンで描かれた絵。

特徴をしっかり捉えていて、誰が見ても硝子ってわかる。




「へー…私じゃん。上手いね。」




他にも喧嘩して正座させられてる時の俺と傑や、傑と硝子と俺で歩いてるところ、七海と灰原とか。

スケッチブックは写真のようにその場面が切り取られていた。



ペラペラをページを進めていくと全裸で寝る俺も描かれていた。

流石に大事なところは上手く誤魔化されていたけど。


筋肉やシーツのシワまで細かく描かれていて…じゃなくてこんな姿描くなって。

っていうかいつの間に描いたんだよ。




「……なんか知りたくなかったな。」

「悟とAが寝てるっていう現実を突き付けられたね。」

「オイ勝手に見といてそんな事言うなよ。」

『そうだよ悪趣味。』

「「えっ、」」




振り返れば仁王立ちするA。

3人でその場に膝を付いた。




「五条が見ようって言い出した。」

「お前らもノリノリだったろ！」

『…まあいいよ見られて困るものはないし。』




「みんなでコンビニ行こ」と言われて立ち上がった。
なんで今からコンビニ？と思ったけどすぐに理解した。




『みんなにスイーツ買ってもらお。』




見た罰としてカゴいっぱいのスイーツを奢らされた。
(絵を見た3人で割り勘)




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