60 依存癖 ページ17
【カラ松視点】
こんな行き当たりばったりの計画でいいのかとは思ったが、まぁなんとか今のところ生活を保てているから良かった。
まだこっちに来たばっかの時は学校に休みの連絡入れ忘れたり扇風機を買っていなかったりと慌ただしくしていたが、2週間たってそろそろ落ち着いてきた。
俺は今Aに夜ご飯を振る舞うために新しいメニューに挑戦している。
Aもここに来たばかりの頃は借りてきた猫状態だったが、大分この部屋に慣れたらしい。
最近では抵抗もしなくなったし、これなら俺を信頼してくれる日もそう遠くはないだろう。
そんなことを思いながら俺はスマホを片手にクッグ〇ッドを見本にして料理を完成させていく。
因みに、作っているのは簡単なハンバーグだ。
まぁ料理サイトを見なくても作れるものなんだろうが、生憎オムライス以外の料理は得意ではないからこうして丁寧に作っている。
「お…?成功か?」
フライパンでジューシーに焼き上げたハンバーグは、こんがり焼けていて見た目はよくできているように見える。
さすが俺、と自分を褒めつつ俺はコンロの火を落とした。
次に棚から平たい皿を用意してそこにフライパンからハンバーグを盛り付けた。二人分だ。
まぁ、ここまでよく出来ていれば味見しなくても分かるだろう。
成功だ。ぜっったいうまいぞこれ。
俺はハンバーグを上手く焼けたことに対して上機嫌で皿と箸や白米等をお盆に乗せて、Aのいる部屋へ向かった。
木でできた部屋の扉を軽くノックしてから開いて、部屋に入る。
「ハニー!晩御飯の時間だぜぇ〜」
Aは窓を眺めていたのか、窓の縁で頬ずえをつきながらこちらを見た。 最近は外を見ていることが多いな。外が恋しいのだろうか。
だからといって出してやろうとは思わないが。
「あーカラ松兄さん。お、今日ハンバーグ?」
「あぁ、我ながら上手くできたぜ」
「おおー」
Aはハンバーグを見て少し嬉しそうに感嘆の声をあげる。
そして挨拶をして、二人でハンバーグを食べた。
この生活が、俺の求めた全てだった。
A以外に何も欲しいものはなくて、彼女だけが俺の傍に着いていてくれればいい。
この愛おしさが自分の元からいつ離れるかわからない状況なんて、居ても立ってもいられない。
そうだな。これは、依存と言ってもいいだろう。
俺の作るご飯を美味しそうに食べるAを見れたら、それだけで幸せなんだ。
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ぽさ(プロフ) - チョロ松推しさん» Sなカラ松最高ですよね!!ありがとうございます!時間をかけてでも頑張って完結させようと思うので、その時までよろしくお願いします。! (2019年8月6日 13時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ松推し - Sなカラ松最高すぎ!もう死んでもいいわ(白目)続き頑張ってくださいね! (2019年8月3日 19時) (レス) id: b11d3bd2ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽさ(プロフ) - 夜空さん» ありがとうございます^^*完結できるよう頑張りますね! (2019年7月24日 16時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 頑張ってください続き楽しみに待ってます (2019年7月22日 22時) (レス) id: 2ba1387257 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松girl(プロフ) - ぽささん» 楽しみにしてます!! (2019年6月10日 6時) (レス) id: b9685a6c85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽさ | 作成日時:2019年5月27日 16時