54(甘い) ページ11
青い下着には気が引けたが、それしかないので仕方なく履いた。
そして久しぶりに来た着たスカートは、少し股がひやひやしてあまり着心地は良くなかった。
だけど夏の季節には最適だろう。
「もういいよ」
私がそう言うとカラ松兄さんはくるりとこちらに振り返る。
そして舐めるように全身を見渡すと、うむ、と頷いて口を開く。
「やっぱり似合ってるな」
「別に、誰だって似合うよこんなの」
褒められ慣れていない私は、少し自虐気味に笑って毒を吐いた。
私は部屋を出ようと、カラ松兄さんを通り過ぎようとするが、肩を掴まれる。
「ちょ〜っと待つんだ。Aよ、一つ忘れてるぜ?」
カラ松兄さんは冷や汗を書く私を横目に、悪戯な笑みを浮かべていた。
そう言いながらすっとポケットから足枷を取り出す。
すると私の足を掴んで、鉄の音を立てて足枷を回すと、丁寧に鍵をかけた。
「よし、できた。
……ずっと、大人しく俺に捕まっててくれよ」
満足気に微笑むとカラ松兄さんは、急に私の耳に顔を近ずけてくる。
私は驚いて少し後退りしようとしたが、カラ松兄さんの逞しい腕で支えられてこれ以上動けなくなってしまった。
逃げ場がなくなり、カチンと体が凍りつく。
次に、私の体の匂いを嗅いでいるのか、少し生暖かい息が掛かって、鳥肌が立った。
「いい匂いだな……
同じシャンプーを使っていても香りが全く違うのが不思議だ」
カラ松兄さん、いつの間にかお風呂も済ませていたらしい。
しゃなくて!何だこの状況は。
「擽ったい……んだけど」
ガッチガチに固まった声でそう訴えるが、「何だか今日は抵抗が薄いな」カラ松兄さんに流されてしまう。
私の背中を支えていた腕が二本になって、ぎゅっと体を抱き寄せられた。
きっと今の私の心拍はとんでもないくらいに上がっているだろう。
これがカラ松兄さんのせいだと思うと、なんだか、言い表せない気持ちになる。
「なぁ、A聞いてくれ。君を愛してるのは俺しかいない
それは今までも、これからもそうだ
だからな、Aにも俺だけを見てほしいんだ……大事な妹が他の奴と仲良くなんて俺は耐えらない。いつまでも不安で仕方ないんだ」
返事をする間もなく、長々と甘ったるいセリフを耳元で囁かれて、私の体は砕け落ちそうだ。
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ぽさ(プロフ) - チョロ松推しさん» Sなカラ松最高ですよね!!ありがとうございます!時間をかけてでも頑張って完結させようと思うので、その時までよろしくお願いします。! (2019年8月6日 13時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ松推し - Sなカラ松最高すぎ!もう死んでもいいわ(白目)続き頑張ってくださいね! (2019年8月3日 19時) (レス) id: b11d3bd2ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽさ(プロフ) - 夜空さん» ありがとうございます^^*完結できるよう頑張りますね! (2019年7月24日 16時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 頑張ってください続き楽しみに待ってます (2019年7月22日 22時) (レス) id: 2ba1387257 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松girl(プロフ) - ぽささん» 楽しみにしてます!! (2019年6月10日 6時) (レス) id: b9685a6c85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽさ | 作成日時:2019年5月27日 16時