五条悟から全力で逃げる婚約者

五条悟から逃げる婚約者伍 ページ5

華の高校生活がスタートして、周りの環境もガラリと変わった
今までは悟とずっと一緒に行動をしていたから、学校帰りにいくカフェやカラオケなんてのもした事はなかった
新鮮で楽しいと同時に、ここに悟がいない悲しみに心が悲鳴を上げそうだった
あれは悟好きそうだな。あれはちょっと違うかな？なんて一人で盛り上がって…
友達達は彼氏が出来たなんて言って楽しそうにデートの話をしてくる
私といえば悟とはもう1ヶ月も会っていない
約束で1週間に1回会おうと言えばよかったと後悔もしたが、重たい女だと思われてマイナスになられるよりはマシだろうと我慢した
でも、今日はようやく会える日
集合場所に指定してきたのは田舎の公園
いや、まさかの場所指定に笑ってしまった
なかなか私達には新鮮な場所だけど
早く着きすぎた私は、人目につかない東屋へと腰掛けた
ここ、見つかるか分からないなぁと思いながら待っていると遠くから悟が見えた
身長が高いためによく目立つなぁ…逆に私は小さいので彼を見上げなければならないのが苦である
ここから飛び出しても面白そうだけど、様子を観察させてもらうことにした
「早く着きすぎた…まだ来てないよな」
そう言うと悟は携帯を取り出した
私にメールか何かかな？なんて思っていたけどきっとネットサーフィンでもしてるんだろうなぁ
めっちゃ様になるの笑う
「あれ、悟じゃん」
「あ、ホントだ」
「げっ」
そんな悟の元に同じ制服と思われるものに身を包んだ二人組がきた
前髪に特徴がある人と綺麗な女の人……しかも悟がありのままに反応してるから仲いいんだろうなぁ
あの女の人が悟の相手になったら美男美女カップルになりそ…って妄想するな自分
「なにしてんの」
「一緒に出かけるの断ってまで一人で何してるのかな？まさかデートかい？」
「うわ…彼女いるって聞いてたけど本当にいたんだ」

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