五条悟から全力で逃げる婚約者

五条悟から逃げる婚約者四 ページ4

「…分かった。でも条件がある」
「条件？」
「1度でも1日連絡がなく会えなかったときには婚約は解消しましょう」
きっとこれは悟の気まぐれで決められた事だ
私はそれに縋りついている可愛そうな女になんかなりたくはない
「それ、オマエから連絡がなく会えなかったときはカウントしなくていいんだよな」
「ええ…そうね。逆に悟は条件とかある…？」
「…3年。3年その約束が守れたときは正式に、この時間のこの場所で申し込みをさせてほしい」
何の？と聞かなくてもわかる
「有効期限付ってこと…？」
「そんな感じの認識でいいよ…それと、その間何しても怒らないでほしい」
「え、条件多くない…？」
「Aの条件って結構こっちからすると大変なんだよ」
そうか…実習が主なんだっけ…
「まあ、着信にでも残してくれたら良しともしましょう」
なんだかんだで3年も一緒に居られる権利をもらって喜んでいる自分もいるから、無理に条件を上げるつもりもない
「でも、もし悟に本命ができたときはちゃんと言ってね」
「……んなの後にも先にもねえよ」
まあ、私はスタートラインにも立てないのだろうけどなぁ
最後の思い出作りだと思っておこう
「じゃあ、よろしく婚約者様？」
「よろしく、未来のお嫁さん」
その日、いくつかの約束が決まった

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