五条悟から全力で逃げる婚約者

五条悟から攻められる婚約者四 ページ26

「ホテルに現れるってなんの呪霊だよ」
「じゅれい」
いつも得体のしれない化け物の名前は呪霊というものらしい
幽霊…より少し面倒くさそうな気がするのは気のせいだろうか
「まだ…見えてたんだな」
「…え？」
「少し待ってろ」
すぐ片付けると悟が呟くと、一気に周りの不穏な空気が祓われた
同時に呪霊も跡形もなく居なくなっている
「お待たせ〜ちょっと面倒なことになりそうだから着いてきてくれる？」
「へ？」

悟に引っ張られながら着いた先は…なんと京都駅
悟は少し電話してくる〜とカフェに私を置いて出ていった
つい先程までデザートを食べていた私にとってカフェで頼むものは
「グレープフルーツジュースひとつ」
飲み物しかないのはお分かりでしょう
悟は抹茶ミルクを頼んでそのまま消えたけど
ずずっと端ないがストローで最後の一滴を飲んだ時にようやく悟が帰ってきた
「遅い」
「ごめんごめん、手続きに時間がかかっちゃって」
「…デート中に私を放って手続きしてたの？」
「な、にそれ！可愛すぎる！もう一回言って！！」
「絶対嫌」
「ケチ」
いいも〜んだといいながら、抹茶ミルクを一気に飲み干した悟に少し引いた
「それで？なんで態々京都駅なの？」
「ん？それはね〜」
じゃーん！と言い出しながら悟が出してきたのは
「あ、もう帰るのね。お疲れ様」
「なんでそんなにドライなの！」
新幹線のチケットだった
ちなみにグリーン車のチケットだよ
「え？もうタイムリミットでしょ？今度はいつになるかな…私のプロジェクトは終わったから再来週ぐらいは予定開けれるけど」

「待った」
「ん？」

「ねえ、本気？Aの目は2個あるよな？」
「は？失礼ね。普通に2個ありますけど」
「じゃあ、このチケット何枚ある」
「2枚」
「よく見なよ」


「………あれ？同じなのに席違う」
「そ。これはAの分だよ」

終わり ログインすれば
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