あの人の秘密2【wrwrd！】 (ページ6)

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秘密2‐6 ページ6

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一応2体再起不能まで追い詰め、あと3体になった。その間に傷つけられた俺の体は限界を迎えていた。だがここでへばるような俺ではない。

服の中に持っていた瓶を取り出しそれを飲む

『うぇっ、変な味』

さっきまでじくじくと傷んでいた足から痛みが引く

いや、麻痺される

『...気づかずにそんままにすると死んじゃうかなぁ...！』

一気に攻め込み首を掻き切る。そいつを蹴り飛ばす

『あと2体...』

ﾋｭﾝっと言う音が後ろからし、素早く振り返り受け止める。だが向かい側から背中を切られてしまう。痛みは感じない

ただただ、虚しくなるだけ

こいつらの目を見ると虚ろな目をしていた。前の俺のように希望をなくし光のなくなった目。

助けて欲しい、そんな声が届かない。あの白い部屋で

ただただ、ひたすら自分の番が来ないか待つだけ。同じ仲間の悲鳴から耳を塞ぎ、足を3角にし塞ぎ込む自分

嫌だと叫んでも届かない

けど俺はグルッペン達に光を見せてくれた

最初は警戒ばっかして、迷惑ばっかかけたオレを見捨てずにここまで育ててくれた

一時期あの時のことを思い出し部屋に塞ぎ込んだこともあった。けどそれを優しく見守ってくれた、そばにいれくれた

『...お前らに、俺は......』

救えるのだろうか

いや、救わないといけないんだ。

ただ希望を与えればいい。

生きる希望を、希望を叶えればいい

1人の被検体を気絶させ、もう1人を転ばせる。

『おっと、それはあかんでー？』

「おごｯ!!」

口の中を掻き回しお目当てのものを取り出す

『久しぶりに見たわ...。自決剤』

「ｯ......」

『...なぁ、お前生きたいか』

ちゃんと目を見ていう

『マスターに逆らって生きたいか。
その地獄から...抜け出す手助けしたろか。』

「オ...れは...」

『お前は機械やない。立派な人間やで。改造されたから？
そんなんどうでもええわ。俺もそうやもん。やけどこうやって人間として生きとる』

希望の宿った目をした

『なぁ、お前。人間としてまた、生きたい？』

「ｯ...イ...きた...い...!!にん...げ、とし...て......!!」

『...合格や。一旦寝とき、俺がちゃんと仲間と一緒に迎えに行ったるから』

目に手を当てるとすぐに意識を落とす

『...うっし。1人は救えたかな...』

いや、まだまだや。あと2人残っとる

立ち上がるとびちゃびちゃと血が落ちる。そんなのを気にせずに目に手を当てる

大丈夫、1人救えたんや。できる。頑張れ俺