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マイクを握り締め、形の良い顔で、そして綺麗な声で歌う僕の相棒。悔しいが美声と言っても良い程。
まぁそんな事はともかく、
真冬「何で、入試近いのに…カラオケ…」
最悪。最悪だ。
彼方のトラップに引っ掛かってしまったか弱い兎を助けて。
彼方「気分転換も大事だろ。ほら歌え」
とかなんとか言ってるけどどうせ僕の点数を下げようとしてるんだろ。
お見通しだよ。
真冬「…ってかなんか、彼方前より歌上手くなってない？」
彼方「え、そう？
…あぁ、真冬と同じ考えだからじゃない？」
真冬「…え？」
ゴトッと鈍い音がし机にそれを置けば、ストローを加え炭酸を流し込む。
真冬「…どーいう事？」
僕も同じ様にコップに入っているオレンジジュースを口に入れる。すると甘味と酸味が混じり合う。
彼方「俺気になって歌い手について調べたんだよね」
真冬「は？」
彼方「そしたらさ、俺に合ってるかもって」
目を細め僕をまじまじと見つめる彼方の目は透き通って何かを伝えようとしていた。
彼方、まさか…
真冬「なるの？歌い手」
流れ的にこう持って行くのが正しいだろう。「まぁね」と曖昧な返事を返し、デンモクを手に取った。
真冬「はぁ…何それ。ライバルじゃん。」
彼方「はは、ライバルねぇ…いっつもお前とは競い合ってるかもな」
それはAの事を言っているのか…いやAの事しか言ってないないか。
真冬「え。って事は音楽専門の方に行く彼方の方が先になっちゃうんじゃないの？」
彼方「そーいう事。先輩だね、まーふ」
「何その呼び方…」と不貞腐れていると「いんじゃない？」と。
彼方「真冬…まふ…まふまふみたいな。歌い手名にすれば？」
真冬「えー…なんかもっとカッコイイのにしてよ…あ、そだ！じゃあ僕も考えてあげる！なんか好きな物ある？」
彼方「Aかな」
真冬「いやそれ無しで」
歌い手名がAってヤバいでしょ。流石に駄目だと思う。
真面目に、とジト目で見ると考える仕草をする途端、あっ、と頭の上に電球を咲かせた。
彼方「空眺めんのが好き」
真冬「空？あーいつもぼーっとしてる時見てるもんね」
そらな…そらみ…うーんなかなか無いな…
彼方「…あ、そだ、これは？」
彼方「そらる」
真冬「そらる！」
さて、歌い手になる一歩を踏み出した僕ら。将来はどうなる事やら。
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受験、そしてAの本音まで
あと３日。
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いるよ - 関係ないはずなのに、AftertheRainと繋がってる細かさが、とても好きでした。この作品が私は好きです。素晴らしい完結をありがとうございました！ (2022年12月8日 21時) (
レス) id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹一華。(プロフ) - あっっ、そらるさんver.……。 (2021年1月20日 16時) (レス) id: 463bf9fb63 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 申請はしました！ひなのという者です (2020年8月6日 11時) (レス) id: 2e2545cf28 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 申請はしました！ひなのという者です (2020年8月6日 11時) (レス) id: 2e2545cf28 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 凄く面白かったです！あの、恋乱やってますか？やっていたら姫友＆くのいち仲間になって欲しいです！ (2020年8月6日 10時) (レス) id: 2e2545cf28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：non x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/ryou/
作成日時：2017年11月25日 21時
